プレゼンテーション「IIJmioモバイルサービス 新プラン発表会」

株式会社インターネットイニシアティブ / 技術

IIJmioモバイルサービス 新プラン発表会

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2ギガ780円 格安SIM、IIJmioの新プラン 衝撃の安さに転出ユーザーも出戻り検討

 国内電気通信事業者のインターネットイニシアティブ(IIJ)は24日、運営するMVNO(仮想移動体通信事業者、いわゆる格安SIM)のIIJmioで、4月1日から月2ギガバイト(GB)で780円(以下すべて税別)からの新プランを発表。既存ユーザーをはじめとするネット民の間で注目を集めている。

 新しい料金プラン「ギガプラン」は、月あたりのデータ通信量が2GBまでは780円と、競合他社と比べ、音声通話に対応したプランとしてはスタート価格が最も安い。唯一、楽天モバイルが先日発表したプランが1GB未満の利用では無料となるものの、1GBを超えた場合は980円の料金が発生するため、有料の設定料金としては最廉価となる。2、4、8、15、20GBと通信量に応じて段階的に料金が高くなるが、最も大容量の20GBでも1880円と、楽天より100円安く、3大キャリアが年末から打ち出してきた2000円台の中容量ユーザー向け新プランからは500円以上安価だ。

 サービス開始は4月1日。3月1日から先行エントリーを開始する。なお、既存ユーザーがプラン変更する場合は手数料無料だが、新プランの適用は5月1日以降にずれ込む。この適用遅れに対する「お詫びの気持ち」として、プラン変更を申し込んだ既存の音声SIM利用者に2000円分のギフト券をもれなくプレゼントする先行エントリーキャンペーンを実施する。他社への転出を防ぐ狙いがあると見られる。

 音声通話は従量制を基本とするが、従来のプランでも提供されている定額でかけ放題となるオプションは継続される。1回10分まで月830円、または1回3分まで月600円の2段階から選択可能。5Gは無料で利用でき(6月以降提供予定)、提供される回線はNTTドコモとauから選べる。データ容量超過後の通信速度は最大300kbpsに制限される。音声通話が使える一般的なプランのほか、データ通信に特化したものやe-SIM用のプランもさらに安価な料金で用意されている。

 3大キャリアを含めた競合他社からは大きく遅れての発表となり、ツイッターでは、対抗策を待ちわびた既存ユーザーから「キターーーーー新プラン!」「やっとIIJもやってくれるようだ」など、歓迎や安堵(ど)の声が相次いだ。

 「2GB780円。今の3GBでも余るからこれで充分な気がする」「月780円で携帯もてるようになるんか~」と、最も安いプランの価格設定に驚く書き込みが多く、強いインパクトを持って受け止められている様子がうかがえる。従来プランでは容量別に3段階の設定だったが、5段階に細分化されたことも好意的に受け入れられているようで、「20Gで1880円!」「よし、音声+データ4GBプラン980円に切り替えるか!」「これは安い!!8(GB)か15(GB)に移行したい」「今、3Gの音声で1600円だから、4Gの980円で切り換える」など、それぞれの使い方に応じて、最適なプランが選びやすくなったとの評価が目立つ。

 「IIJのユーザーで良かった」「引き続き利用することが決定しました」「アハモに乗り換えようかと思ってたけど…IIJmioのままでもいいかもな」「楽天モバイルに変更する前に新プランで少し様子見」と、検討していた他社への移行を思いとどまったという利用者が散見されるほか、「最近マイネオに移っちゃったけど更に移動を考えて良いレベル」と転出したばかりで出戻りを考え始める人も見られた。

 喜ぶユーザーの一方で、「5/1からっすか」「新プランは税抜表示のみで意図的に分かりにくくしてるな…」など、既存ユーザーの新プランの適用が遅れることや、料金表示に注文をつける反応も見られた。また、「遅さには不満があるけれどこのまま継続せざるを得ない」「あとは速度がどれだけ出るか、かな?」と利用者が増える時間帯に通信速度が低下するMVNO特有のデメリットを指摘するコメントもあった。