日本経済新聞
三菱系と日立系、リース会社なぜ合併?
2020年9月25日の日本経済新聞朝刊1面に「リース 再編の機運」という記事がありました。総資産の規模で業界3位の三菱UFJリースと6位の日立キャピタルは2021年4月に合併すると発表しました。16年から資本提携を結んでいた両社ですが、なぜこのタイミングで合併するのでしょうか。
両社は16年に提携してから、経営統合に向けて話を進めてきました。日立キャピタルの社長は「片方で競争しながら協業するのは限界があった」と言います。合併で規模を拡大し、シナジーを生みます。新会社の総資産は約10兆円になり、業界2位に浮上します。
リース業界は産業機械や不動産などの資産を持ち、それを顧客企業に貸し出して料金を受け取るビジネスです。長引く低金利でリース料が低迷し、新型コロナウイルスの広がりで事業環境が急変したことが、両社の合併を後押ししました。これを機に業界再編の機運が高まる可能性もあります。
リース大手が合併すると聞いても、イメージしにくい方が多いかもしれません。リースは会社で使うパソコンやコピー機など身近なところでも活用されています。巡り巡って自分の日常生活にはどんな影響が出るのか、想像してみるのも楽しいと思います。