プレゼンテーション「日産自動車と京急電鉄 乗合型移送サービス実証実験に関する協働発表」

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日産自動車と京急電鉄 乗合型移送サービス実証実験に関する協働発表

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急な坂道での移動を支援 京急と日産、乗合車両で実証実験

 京浜急行電鉄(横浜市西区)と日産自動車(同)は1日、同市金沢区の富岡地区で、車両を使った乗合型の交通サービス「とみおかーと」の実証実験を11日に開始すると発表した。急な坂道が多い同地区の住民にバスやタクシー以外の移動手段を提示し、交通課題の解決を目指す。

 実証実験は2018年に京急と横浜国立大学(同市保土ケ谷区)、市の3者で始めた。初めて日産が加わった今回は、過年度に利用者から寄せられた要望を反映して内容を大幅に変更。利用は12月まで無料だが、来年1月中旬以降は有料に切り替えて事業化に向けた検証を進める。

 対象エリアは京急線京急富岡駅西側の主に富岡西1~7丁目で約162万平方メートル。運行方法は2種類あり、「フリーエリア運行」では同駅や同線能見台駅のほか、住宅街の中など約70カ所から利用者が乗降地点を選べる。予約は専用アプリの場合15分前まで、電話は1時間前まで受け付ける。「路線定期運行」は京急富岡駅を起点とした4コースを3台の車両が約30分間隔で走行。利用者はタクシーのように挙手で乗り込み、降車地点は運転手に伝える。

 この日、横浜・みなとみらい21(MM21)地区で発表会が開かれ、京急の原田一之社長は「富岡地区は山を切り開いた住宅地のため坂が多い。いち早く本格展開し、誰もが住みやすい街にしたい」と抱負を述べた。日産の星野朝子副社長は「単なる移動手段だけでなく、生活を豊かにするサービスにしたい」と話した。