プレゼンテーション「トミカ50周年コラボ企画発表記者会見」

株式会社タカラトミー / 消費

トミカ50周年コラボ企画発表記者会見

記者発表会の詳細を見る

Car Watch

トミカ50周年発表会。50周年記念仕様の「シビック」「スープラ」「GT-R」公開

 タカラトミーは1月15日、ダイキャスト製ミニカー「トミカ」の発売50周年を記念した「トミカ50周年記者発表会」を開催。本田技術研究所、トヨタ自動車、日産自動車の3社が、トミカのために特別な50周年デザインを考えた「シビック TYPE R」「スープラ」「GT-R」のデザインを公開した。

 今回、ホンダ、トヨタ、日産の3社は、3社が協力してトミカのために特別な50周年デザインを考える企画「トミカ50周年自動車メーカーコラボプロジェクト」に参加。実車のデザインを担当している各社のデザイナーがトミカの中でも人気で、子どもたちの憧れである各社のスポーツカーをベースに、それぞれの車両に合うデザインを各社の社内コンペで決定した。

 記者発表会で3社が公開したオリジナルトミカのデザインは、トミカ50周年記念仕様として発売され、4月発売の第1弾が「Honda シビック TYPE R トミカ50周年記念仕様 designed by Honda」、6月発売の第2弾が「トヨタ GR スープラ トミカ50周年記念仕様 designed by Toyota」、8月発売の第3弾が「日産 GT-R トミカ50周年記念仕様 designed by NISSAN」となる。

 なお、オリジナルデザインの「トミカ」とオリジナルデザインに装飾された実車両は、第1弾が4月の「トミカ博 in OSAKA」、第2弾が6月の「東京おもちゃショー2020」、第3弾が8月の「トミカ博 in YOKOHAMA」でそれぞれ公開予定となっている。

 トミカ50周年記念仕様の予定価格は共通で800円(税別)。取り扱い場所は全国の玩具専門店、百貨店・量販店等の玩具売り場、トミカ専門店「トミカショップ」、インターネットショップ、タカラトミー公式ショッピングサイト「タカラトミーモール」など。

1970年の発売から累計販売台数は6億7000万台超え

 トミカ50周年記者発表会の会場は、歴代約1000種のトミカが並べられる展示も行なわれるなど華やかな印象で、発表会のMCとしてフリーアナウンサーで大のトミカファンという小林麻耶さんとクルマ好きで知られる安東弘樹さんが登場した。

 同発表会にはタカラトミー 代表取締役会長 富山幹太郎氏が出席、発表会冒頭に登壇した富山氏は「日本の子どもたちに国産車のミニカーをという想いで誕生したトミカは、おかげさまで今年50周年を迎えられることができました。トミカを愛している子どもたち、トミカファンの皆さんに支えられての50年でした。同時に日本の自動車産業の皆さんが築いてこられた自動車文化の歴史をなくしては語れない、自動車会社の皆さんに心から感謝を申し上げたいと思います」と感謝の言葉を話した。

 1970年8月18日に発売された「トミカ」は、2020年1月現在、1050以上の車種を発売。累計販売台数は6億7000万台を超えるという。続いて登壇したタカラトミー ベーシック事業部 事業部長 竹内俊介氏からは「日本の子どもたちに国産車のミニカーで遊んでもらいたい」という想いのもとトミカが誕生したことや、自動車やトレンドの変化に合わせてきたことなどトミカ50年の歴史や歩み、トミカ50周年事業について紹介がされた。

ホンダの柿沼秀樹氏、トヨタの多田哲哉氏、日産の田村宏志氏によるトークショー

 発表会ではトミカ50周年自動車メーカーコラボプロジェクトに参加した、本田技術研究所 オートモービルセンター シビック TYPE R 開発責任者の柿沼秀樹氏、トヨタ自動車 GRスープラ 開発責任者の多田哲哉氏、日産自動車 商品企画本部 NISSAN GT-R統括責任者 田村宏志氏によるトークショーが行なわれ、トミカ50周年記念仕様として公開したデザインについての紹介やトミカに対する思いなどが語られた。

 トミカ50周年記念仕様として公開したデザインについて、シビック TYPE R 開発責任者の柿沼氏は「おめでたい色ということで金色と紅白を基調にしています。スポーツカーであるタイプRの機能性やデザインモチーフに赤や金を配色しました。例えば、お父さんが子どもにミニカーを見せながら、ここの赤いところが空気を取り入れてここを冷やしているんだよ、クルマの機能性をカラーで表現して、子どもとお父さんの会話で仲よくなれるような思いで担当者は描いています」と説明した。

 GRスープラ 開発責任者の多田氏は「私達は結構単純でトミカを遊んでいるシーンを思い浮かべて、ミニカーをこうやって上から掴んで遊ぶじゃないですか、単純に上から見て1番かっこいいのにしよう」と明かすとともに、子どもがミニカーを見ながらうっとりするように、大人になった実車の世界でもそれは変わらないことを強調。実車においてはドライバー席から自分のクルマを見ることができる鏡に映るリアフェンダーのデザインが重要であるといい、多田氏は「リアフェンダーがミラーに映ってかっこわるいスポーツカーは売れないんです」などと力説した。

 GT-R統括責任者の田村氏は「40年くらい前にスーパーシルエットというレーシングカーがあって、そこの黒と赤のモチーフ、実はトミカさんがスポンサードしてくれたそのモチーフを40年ぶりにおこしてやってみようと。ところが、R30という40年前のスカイラインですから、黒と赤のバランスが簡単なようで難しかった。R35のキャラクターラインに別のラインを入れるので毎日毎日悩んでましたね」と話した。

 トークショーでは続いて、登壇した3名のトミカに対する思いなどが語られ、柿沼氏は子どものころにトミカで憧れたクルマをその後に手に入れた話、田村氏からはトミカを手にするときの気持ちは子どもも大人も変わらないことなどが話された。その中で多田氏は、スープラ発売前にトミカをプレゼントとして用意して、それが大人にも喜ばれたエピソードを紹介。

 小学校のころにトミカが発売されておらず遊んだ経験がなかったという多田氏は「クルマ、特にスポーツカーは実際に発売しても、ファンはいっぱいいらしても本物はなかなか買えないじゃないですか。クルマを好きになってもらってスポーツカーのカルチャーを広めるためにも、ミニカーがどんなに大事なのかに気が付いた。だから逆に私達の方からトミカさんにアプローチをして、トミカを作ってもらって、それによってクルマが売れ、クルマが広まっていく」といったサイクルの実現につなげていいきたいとの考えが語られた。

 このトークショーにはタカラトミー ベーシック 事業部長 トミカマーケティング部 部長 岸田敬氏も参加。メーカー3社を代表する3名のトミカに対する思いを聞いて、岸田氏は「より一層クルマメーカーさまと一緒にクルマ文化を広めて、よりファンを広げて、小さなお子さまもそうですけど大人の方も含めてトミカのファンになっていただけたらと思います」との考えを話した。