ケータイ Watch
ドコモから「Galaxy S8」「Galaxy S8+」、 S8+は下り788Mbps対応
NTTドコモは、サムスン電子製のAndroidスマートフォン「Galaxy S8 SC-02J」と「Galaxy S8+ SC-03J」の2機種を6月上旬に発売する。想定価格は実質負担額でGalaxy S8は5万円半ば、Galaxy S8+が6万円半ばとなる見込み。
上下のフレームを極限まで狭めるとともに、曲面ディスプレイにより左右のフレーム端ぎりぎりまでをディスプレイが占める狭額縁設計「Infinity Display」が特徴のAndroidスマートフォン。グローバル版のGalaxy S8/S8+をベースとして、おサイフケータイやフルセグなど、機能やスペックは日本市場向けにカスタマイズされている。
大きさと通信性能以外、プロセッサやカメラの性能、搭載ソフトウェアなどは、「Galaxy S8 SC-02J」と「Galaxy S8+ SC-03J」で同じ仕様となる。
・筐体の幅はそのままディスプレイを拡大、縦長に
「Galaxy S8 SC-02J」は、5.8インチのディスプレイを幅68.1mmの筐体に装備。画面サイズは前機種「Galaxy S7 edge」より0.3インチ拡大しながら、幅は4.5mm縮小している。5.1インチディスプレイのGalaxy S6(幅71mm)に近いが、エッジディスプレイと狭額縁設計のため、Galaxy S8の方が細くなっている。
「Galaxy S8+ SC-03J」は、ドコモのスマートフォンでもっとも大きな6.2インチのディスプレイを搭載しつつも、幅は73.4mmと、5.5インチスマートフォン並みで、同じくエッジディスプレイ(5.5インチ)で横幅を抑えているGalaxy S7 edgeの幅72.6mmに近い。
ディスプレイ解像度はいずれのモデルも2960×1440ドットだが、内部的にはデフォルト設定では2220×1080ドットで処理されていて、手動で処理解像度を変更することができる。HDRにも対応する。
画面比率は18.5:9と、これまでの16:9より縦長になり、SNSのタイムラインなど、縦長の画面を広く表示できるようになった。画面を分割してアプリを表示するAndroid 7.0のマルチウィンドウ機能にも対応していて、従来機種ではできなかった、動画などを表示しながらチャット画面とキーボードを同時に表示することも可能となっている。
スナップウィンドウ機能では、アプリの一部分を切り取って表示できる。例えば野球速報アプリのスコアボードの部分のみを、ステータスバーのように常に表示しながら別のアプリを操作するといった使い方ができる。
・前面キーは入れ替えが可能に
従来のGalaxy Sシリーズは、ホームボタンはメカニカルキーだったが、Galaxy S8シリーズでは触覚フィードバック付きのオンスクリーンキーに変更された。圧力センサも内蔵していて、画面が消えた状態でも押すことができるため、従来と変わらない操作感で利用できるとする。
Galaxyシリーズではこれまで、前面キーは「戻るキー」が右側、「マルチタスクキー」が左側という、Androidの標準とは逆の配置を採用していたが、Galaxy S8/S8+ではオンスクリーンキーとなったことで、配置を選べるようになった。
ただし、従来のホームボタンは指紋認証センサも内蔵していたが、Galaxy S8シリーズでは指紋認証センサを背面のカメラの隣に搭載している。
・通信速度
通信速度は「Galaxy S8+ SC-03J」はNTTドコモが使用する3.5GHz帯(バンド42)をサポートし、8月以降に提供されるソフトウェア更新にて、下り最大788Mbps(理論値)のデータ通信をサポートする。一方、「Galaxy S8 SC-02J」はハードウェア設計上の制約から3.5GHz帯に非対応となり、下り最大500Mbpsにとどまる。
・メインカメラに電子手ブレ補正追加、インカメラは画素数アップ
1220万画素でF値1.7のメインカメラを搭載。カメラのハードウェア自体はGalaxy S7 edgeと同等だが、新たに電子手ブレ補正機能を追加。1回の撮影で内部的に3枚の画像を撮影・処理し、暗い場所でもブレのない明るい画像を生成する。光学手ぶれ補正と併用して、薄暗い場所でもぶれずに撮影できる。
インカメラは800画素に向上している。表情に合わせてリアルタイムにコラージュするエフェクト機能などを搭載している。
・新機能「Bixby」スマホをかざして商品・ランドマーク情報を表示
Galaxyシリーズの新機能「Bixby」(ビクスビー)に対応。カメラで撮影した画像から商品や世界各地のランドマークを検索する「Bixby Vision」や、“通勤中によく使っているアプリ”など、行動履歴に応じたアプリやニュースなどを提案する「Bixby Home」といった機能を利用できる。
左側面にはBixby用のボタンがあり、それを押すことでBixbyの画面を表示させられる。ホーム画面アプリを切り替え、サムスン標準の「TouchWiz」にしておけば、ホーム画面を右にスワイプすることで、Bixbyが表示される。
なお、グローバル版のGalaxy S8シリーズに搭載されるBixbyは、音声を使った「Bixby Voice」も搭載されているが、日本版のGalaxy S8シリーズにはBixby Voice自体が搭載されておらず、英語などほかの言語でもBixby Voiceを利用できないとのこと。
・セキュリティー機能
セキュリティー機能は従来の指紋認証に加え、虹彩認証、顔認証に対応。指紋認証や虹彩認証はFIDO準拠のセキュアな認証方法で、顔認証は素早くロック解除するための簡易的な認証機能となる。指紋認証はほかの生体認証と併用できるが、虹彩認証と顔認証は排他利用となる。セキュリティーの高さ(他人受け入れ率の低さ)は、虹彩認証>指紋認証>顔認証の順となり、顔認証は顔写真などでも認証されてしまう可能性があるという。
・「Galaxy S8 SC-02J」主な仕様
ディスプレイは5.8インチSuperAMOLED(有機EL)で、解像度はWQHD+(1440×2960ドット)。
チップセットはクアルコム製のSnapdragon 835(MSM8998、オクタコアCPU、2.35GHz×4+1.9GHz×4)を搭載し、メモリは4GB。内蔵ストレージは64GBで、最大256GBのmicroSDXCをサポートする。OSはAndroid 7.0。
下り最大500Mbps、上り最大50MbpsのLTE通信に対応。VoLTE(HD+)をサポートする。
防水・防塵仕様。Wi-Fi(IEEE802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 5.0、フルセグ、おサイフケータイ、HDR動画再生、非常用節電機能に対応する。認証機能は指紋、虹彩、顔認証の3種類を搭載する。
外部端子はUSB Type-Cを採用。バッテリー容量は約3000mAhで、電池持ち時間は約115時間。非接触充電に対応。大きさは約149×68×8.0mmで、重さは約150g。カラーはMidnigt Black、Orchird Gary、Coral Blueの3色。
・「Galaxy S8+ SC-03J」主な仕様
ディスプレイは6.2インチSuperAMOLED(有機EL)で、解像度はWQHD+(1440×2960ドット)。
チップセットはクアルコム製のSnapdragon 835(MSM8998、オクタコアCPU、2.35GHz×4+1.9GHz×4)を搭載し、メモリは4GB。内蔵ストレージは64GBで、最大256GBのmicroSDXCをサポートする。OSはAndroid 7.0。
下り最大788Mbps(8月以降)、上り最大50MbpsのLTE通信に対応。VoLTE(HD+)をサポートする。
防水・防塵仕様。Wi-Fi(IEEE802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 5.0、フルセグ、おサイフケータイ、HDR動画再生、非常用節電機能に対応する。認証機能は指紋、虹彩、顔認証の3種類を搭載する。
外部端子はUSB Type-Cを採用。バッテリー容量は約3500mAhで、電池持ち時間は約315時間。非接触充電に対応。大きさは約160×73×8.1mmで、重さは約173g。カラーはMidnigt Black、Arctic Silverの2色。
・予約特典でGear VRプレゼント
発売日前日までに予約し、6月30日までに購入した人全員に、Galaxyシリーズ向けVRゴーグルの「Gear VR」がプレゼントされる。初代モデルに比べると焦点距離が伸び、周辺視野の光学系が改善されていて、さらに専用のBluetoothモーションコントローラーも付属する。
プレゼントされるのと同じ最新のGear VRは、5月23日より発売中で、そちらの実売価格は1万6000円前後。
このほか、製品には「AKG」ブランドのイヤホンが付属する。このイヤホンはφ8のツイーターとφ11のウーファーの2つのダイナミックスピーカーを搭載するもので、海外では99ドル程度で販売されている。こちらのイヤホンは期間限定ではなく、Galaxy S8シリーズには標準で同梱される。