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新型「スカイライン」に“技術の日産”のプライドを見た!
日産自動車は7月16日、大幅進化を遂げた新型「スカイライン」を発表した。日産グローバルギャラリー(神奈川県横浜市)で行われたお披露目会には、星野朝子副社長や中畔邦雄副社長、「Nissan Excitement Ambassador」に就任した太田雄貴氏(日本フェンシング協会会長)らが登場。スカイラインについて語り合った。
オープニングビデオの終了後、新型スカイラインのアンベールでスタートした発表披露会。一斉にカメラのフラッシュがたかれるなか登壇したのは、日産で国内販売部門を担当する星野副社長だ。60年を超える歴史を持つスカイラインについて「日産のモノ作りに対するプライドが込められている」と評した同氏は、新型スカイラインを「まさに日本のクルマ社会を創り、切り拓いてきた日産の歴史を象徴するモデル」だと語った。
事実、1957年に登場した初代スカイラインは、路面追従性に優れるド・ディオン式サスペンション、2スピードワイパー、シールドビームヘッドランプという、日本車初搭載となる3つの技術を採用した意欲作だった。その後も歴代スカイラインは、モデルチェンジを重ねるたびに、当時の日産が持つ最新技術を採用してきた。
一方で、同一名称で62年間にわたって存在し続けるスカイラインは、長い自動車の歴史を見ても稀有なモデルであり、憧れの1台であり続けてきたクルマだといえるだろう。この点について星野氏は、「お客さまの熱い思いに支えられてきた証」と分析。また、星野氏自身も、初めて購入したクルマが「スカイライン R32 GTS-t」であったというほどのスカイラインファンであり、「私にとっても、スカイラインというのは本当に憧れのクルマであり、自分の人生と共に存在し続けてくれた愛おしい存在」であると明かした。
続いて登壇したのは、日産で開発部門を担当する中畔氏。「日産のエンジニアにとって、スカイラインというのは技術に挑み続ける特別なクルマ」と語った同氏は、先進の運転支援機能「プロパイロット 2.0」を初搭載する新型スカイラインを「日産エンジニアのプライドの結晶」と評価した。
安全なモビリティー社会の実現は、全ての自動車メーカーに課せられた使命といえる。日産もまた、交通事故ゼロを目指した技術開発を行っている。しかし、大切なのは「(開発した技術を)いち早くクルマに搭載してお客様に届けること」だと中畔氏は指摘する。だからこそ、歴代スカイラインには先んじて最新技術を搭載してきたのであり、新型スカイラインもその志を受け継いでいるのは間違いない。
エクステリアデザインを見ると、新型スカイラインのフロントマスクは「Vモーション」を中心としたラジエーターグリルとフロントバンパーを採用し、「GT-R」を彷彿させる顔になっている。エンブレムは先代モデルの「インフィニティ」から「日産」のバッチに変更。リアのコンビネーションランプにはスカイライン伝統の丸目4灯が復活するなど、日産ブランドを象徴する造形が随所に取り入れられている。
新型スカイラインの概要説明を行った徳岡氏は、変更の理由について「改めて日産のスカイラインであることを宣言するとともに、デザインで我々の意思を表現した」と解説した。
発表会の中では、星野氏と中畔氏に太田氏を交えたトークセッションが行われた。太田氏は開口一番、「一足先にアンバサダーの特権で(新型スカイラインに)乗らせていただきました」と笑いを誘った。
会場に太田氏が高速道路を走行するシーンが映し出されると、「大げさだと思われるかもしれませんけど、まるで道路の上に線路があるかのように、ビシッと正確に走っていくんですね。自分で運転するとどうしてもフラフラするんですけど、そういうのはまったくと言っていいほどない」と、自身が体感した「プロパイロット2.0」を表現した。
太田氏が「すごい」を連発した新型スカイラインが、“技術の日産”の真骨頂といえるクルマであることは想像に難くない。日産の技術力が、自動運転実現にどこまで迫っているのかを測る試金石としても要注目の1台だ。