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【日産/東京モーターショー2019】軽とSUVのEVコンセプトモデルで技術の日産をアピール。
日産ブースでは2台のEVコンセプトモデルが発表された。1台は軽自動車サイズのIMk。そしてもう1台はSUVのアリアコンセプトだ。その詳細は後段をお読みいただくこととして、日産副社長グローバル研究開発担当の中畔邦雄氏は同社を「電気自動車のパイオニア」と位置付ける。「日産は20年以上前から電気自動車や高度に知能化された運転支援技術などの開発にいち早く着手。これまで世界初の技術を数多く世に送り出してきました。この日産インテリジェントモビリティのもと、様々な世界最先端の技術やサービスをすでに商品として市場へ投入してきた自動車メーカー。これこそが技術の日産の証です」と他メーカーとの違いを強調。
まず、電気自動車リーフを例に挙げ、「2010年に日本で誕生して間もなく10年です。これまでグローバルで43万台が販売され、総走行距離は120億kmに達するほどです。日産リーフは、世界の自動車業界の中で新たな市場を切り開き、今なお他の追従を許さない唯一無二の電気自動車です」という。
また、「モーター駆動の価値をより多くのお客様に届けるために、日産独自の電動パワートレインe-POWERもここ日本で誕生しました。電気自動車同様100%モーター駆動のe-POWERはこれまでのドライビングの概念を一新しました」と紹介。
そして、「自動運転の技術でも日産は先駆者として挑戦を続けています」という。「高速道路上での運転支援技術であるプロパイロットはこれまでに45万台を販売して世界中のお客様に体感してもらっています」とし、スカイラインに搭載されたプロパイロット2.0は、「高速道路上同一車線内ハンズオフ走行と、ナビ連動ルート走行の可能な世界初の先進運転支援技術」と説明し、「数々の革新的な技術を世界中の多くのお客様のともに築き上げてきた歴史こそが我々日産の強みでありリーディングカンパニーと自負する証です」とコメントした。
最後に、「次なるステージの進化したインテリジェントモビリティを表現するのがこの2台のコンセプトカーです。非常に近い将来に日産が狙った方向を明確に示しています」と市販車への展開を示唆した。
エクステリアは、シンプルかつミニマルなもので、ボディカラーは日本古来より使われている金属で日本文化に所縁のある“アカガネ”を採用。また、バンパーやホイール、タイヤ、テールランプ、ルーフには“水引”模様の流れの美しさにヒントを得たスリットパターンを用い、細部にまで日本のDNAを取り込んでいる。インテリアは自動運転時代に向け、快適な時間を過ごす“部屋”としての空間へ変化することを意識。直線やシンプルな曲面を使い、クリーンでモダンな“部屋”を表現し、“アカガネ”のアクセントはそこに上質さと艶やかさを加えている。
また、運転支援技術“プロパイロット 2.0”を進化させ高速道路での運転支援から主要幹線道路に利用範囲を拡大。クルマから降りると無人状態で自ら空きスペースに駐車し、必要なときにドライバーがスマートフォンで呼ぶとドライバーの元まで迎えに来るドライバーレスバレーパーキング機能などが搭載される。
発光するVモーショングリルやブレード型のリアコンビネーションランプ、短いオーバーハングやラウンジのようなインテリアなどは、近い将来登場する量産モデルのコンセプトを示唆。“スリーク”、“シームレス”、“シック”というキーワードをもとに、幅広いフロントフェンダー、超薄型LEDヘッドライト、輝く日産エンブレムがしつらえられたフロントシールドなど、新しいデザインランゲージの要素がちりばめられている。
インテリアは、シームレスを表現。ダッシュボード周りには、ボタンやスイッチを配せず、“ニッサンアリアコンセプト”を起動すると、インストルメントパネルにハプティック(触覚)操作ボタンを表示。物理ボタン等はスタートボタンとディスプレイモニター用、エアコン操作ボタンのみだ。
搭載されるパワートレインは、前後に高出力電動モーターを配置したツインモーター4輪制御システムを採用。前後のモータートルクやステアリング、ブレーキなども統合制御され、様々な路面でも優れたトラクション性能を発揮する。