日刊自動車新聞 電子版
日産、新型車「ルークス」発表 軽の主戦場で存在感を
日産自動車は、来月19日発売の新型軽自動車「ルークス」で、販売競争が激化するスーパーハイトワゴン需要の取り込みを進める。現行型まで車名に冠している「デイズ」を名称から取り外すことで、ハイト軽ワゴンの派生車種という従来のイメージを払拭。ホンダ「N―BOX(エヌボックス)」やダイハツ工業「タント」、スズキ「スペーシア」など競合車種がひしめく軽販売の主戦場で、存在感を高めていく。
新型車は、2019年3月に全面改良した「デイズ」同様、安全支援技術「プロパイロット」を装備。25日の発表会で豊嶋浩日本商品企画部長は「スーパーハイトワゴンのセグメントにおいても変革をもたらしたい」と、新型車の拡販に強い期待感を示した。
日産の新車販売に占める軽自動車の割合は、おおよそ35%。プロパイロットを搭載したデイズを投入したことで、その割合は前年と比べて急速に上昇した。それでも19年の車名別新車販売をみると、デイズとデイズルークスを合わせたシリーズ合計で約15万7千台にとどまり、トップのエヌワゴンや2位のタント、3位のスズキ「スペーシア」に次ぐポジション。裏を返せば、日産にとってスーパーハイト軽ワゴンの市場は、さらなる開拓の余地が残されている状況だ。
また登録車からのダウンサイジングで受け皿ともなるスーパーハイト軽ワゴンの販売を押し上げることは、日産ユーザー数を維持するためにも不可欠。こうした中、スーパーハイトとして「ルークス」の名称を前面に打ち出すことで、含軽市場でブランド別5位に沈む国内販売の活性化を図りたい考え。