プレゼンテーション「新型車「日産アリア」発表記者会見」

日産自動車株式会社 / 技術

新型車「日産アリア」発表記者会見

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【価格帯/サイズ/いつ発売?】日産アリア 新型EVの内装/航続距離が発表 プロパイロット2.0/ハローニッサンで音声認識

7月15日。日産は初のクロスオーバーEV「アリア(ARIYA)」を発表した。

日産が培ってきた電気自動車のノウハウと、最新のコネクテッド技術を融合させた、スタイリッシュで革新的なクロスオーバーEVだ。

アリアは、昨年の東京モーターショーに参考出品された「アリア・コンセプト」の市販モデル。

東京ショーに出品されたときから近い将来には市販化されると言われていたが、それが早くも実現したというわけだ。

日本での発売は2021年の中頃を予定しているが、後述のとおり、今回ユーザーの実質購入価格も明らかになった。

「アリア」という車名には「先進的でありながら力強い古代文化も反映する」という意味が込められている。

では、日産としては2台目の100%電気自動車(フルEV)となるアリアの概略を紹介していくことにしよう。

アリアの外寸は、全長4595×全幅1850×全高1655mm、ホイールベースは2775mm。サイズ的には、いわゆるCセグメントに属するクロスオーバーとなる。

そのスタイルは、シンプルでありながら力強く、かつモダンな表現で「タイムレス・ジャパニーズ・フューチャリズム」をデザインに反映した。

「スリーク」「シック」「シームレス」というキーワードを用い、アリアの先進技術やコネクテッド技術のイメージをデザインで伝えている。

EVゆえ、フロントグリルはスモークがかったパネルでカバーされ、その中には日本の伝統的な組子パターンが立体的に表現されている。このパネルを日産ではシールドと呼び、その中心には新しい日産を象徴する新たなブランドロゴがLEDで光り輝く。

ヘッドライトは薄い4灯のLEDで、日産のデザインシグネチャーであるVモーションは白い光で表現、シーケンシャルウインカーとしても機能する。

ボディサイドは、低く滑らかなルーフラインが空気抵抗を感じさせない印象を与える。フロントとリアを直線でつなぐウエストラインは、まるで建築物のような美しさを携え、どの角度から見てもエネルギーが宿っているかのような活力を表現している。

リアビューでは、水平基調に延びるリア・コンビネーションランプが、消灯時はすっきり、点灯時は赤い光がしっかりと見えるよう設計されている。

日本語の「間(ま)」をキーワードとしてデザインされたアリアのインテリアは、気に入ったラウンジにいるかのようなシンプルで快適な空間を提供する。

新開発のEV専用プラットフォームによって、フラットで広々したフロアを実現。

従来室内に配置されていた空調ユニットをモータールームに配置することで、Cセグメントのボディサイズでありながら、Dセグメント・レベルの室内空間を確保した。また、スリムなデザインのゼログラビティ・シートや、EVでありながらも遮音材をふんだんに使用することで、高い静粛性を実現している。

ダッシュボートには従来のような物理的なスイッチはなく、クルマの電源を入れるとアイコンが浮かび上がる。それらは、運転中でも操作感がわかるように振動するハプティクススイッチになっている。

幅広のセンターコンソールは、ドライバーのシートポジションに合わせて電動で前後に動かせるのが特徴。その上には「アドバンスト・アンビエント・ライティング」が施されたシフトノブが配置され、センターコンソール内にはQi規格のワイヤレスチャージャーが搭載されている。

アリアのプラットフォームには、前述のように新開発のEV専用のものが採用されている。

電動パワートレインも新開発で、2種類のバッテリーサイズと2種類の駆動方式をラインナップした。

65kWhバッテリーは通勤・買い物などの日常使いから、週末のドライブにも十分な航続距離(2WD:最大450km、4WD:430km)を実現。

90kWhバッテリーは、2WDなら最大610km、4WDなら最大580kmの航続距離を誇るから、よりロングドライブを楽しみたい人に向いている。

駆動方式は、2WD(FF)と、e-4ORCE(eフォース)と呼ばれる2モーターの4WDを設定た。eフォースでは前後のモーターと四輪のブレーキを繊細にコントロールし、プレミアムスポーツカーを凌ぐような運動性能をもたらす。

このうち、90kWhバッテリー搭載のeフォース・モデルについては、ハンズオフを可能とする「プロパイロット2.0」も標準搭載した。

なおアリアは、リーフ同様のeペダルも搭載し、アクセルペダルの踏み加減を調整するだけで発進・加速はもとより減速もコントロールできる。

充電方式は、普通/急速充電の両方に対応。最大130kWの急速充電を実現するとともに、バッテリーの温度を一定に保つ水冷式の温度調節システムを搭載。30分の急速充電で最大375km分をチャージできる。

アリアは、先進の安全運転支援システム「プロパイロット2.0」や「プロパイロット・リモートパーキング」を搭載。

前者は、ドライバーが前方に注意して道路・交通・自車両の状況に応じて直ちにハンドルを操作できる状態において、同一車線内でハンズオフ走行を可能にしたシステムだ。後者では、車外からの操作で駐車する機能「プロパイロット・リモートパーキング」(日本市場に設定)も搭載している。

さらに、高度で積極的な安全に対する考え方のもとに開発された「セーフティ・シールド」技術も数多く搭載され、全方位運転支援システムにより安全を確保する。

先進のコネクテッド技術も搭載し、クルマに乗る前から乗車中、そして降りたあとまで、オーナーとクルマがシームレスにつながることを目指してアリアは開発された。

乗車前にスマホでドライブプランを立て、クルマの情報を確認しながらルートをクルマに転送。乗りこむ前にリモートでエアコンをONに。

運転中は、大型のフルカラーヘッドアップディスプレイには車速やルート、プロパイロット動作状況などが表示され、ドライバーは視線を移動することなく、情報を把握できる。

また、「ハローニッサン」と呼びかけることでドライバーをサポートする音声認識機能も搭載。さらに、Amazonが提供する音声サービスのAlexaも採用したので、帰宅途中に話しかけて自宅の照明やエアコンを作動させることもできる。

日産にとって初となるクロスオーバーEV、アリアの日本での発売は、前述のように2021年中頃が予定されている。

なお、ユーザーの実質購入価格は約500万円からになると発表された。

全長:4595mm
全幅:1850mm
全高:1655mm
ホイールベース:2775mm
車重:1900~2200kg
最高出力:160~290kW
最大トルク:30.6~61.2kg-m
駆動方式:2WD(FF)/4WD
航続距離:最大430~610km
バッテリー総電力量:65kWh/90kWh
荷室容量:466L(2WD)/408L(4WD)
タイヤサイズ:235/55R19または255/45R20