プレゼンテーション「新型SUVモデル プレス発表会」

メルセデス・ベンツ日本株式会社 / 技術

新型SUVモデル プレス発表会

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メルセデス・ベンツ、ブランド初の“SUVクーペ”「GLE クーペ」など3モデル発表会

ルセデス・ベンツ日本は4月27日、「GL」の後継モデルとなるフラグシップSUV「GLS」、メルセデス初の“SUVクーペ”となる「GLE クーペ」、367PS/520Nmを発生する専用開発エンジンを搭載する「メルセデスAMG GLE 43 4MATIC」という3タイプの新型SUVを発表。東京 六本木にあるブランド発信拠点「メルセデス・ベンツ コネクション」で記者発表会を開催した。

GLSとメルセデスAMG GLE 43 4MATICは同日発売、GLE クーペは同日から受注を開始して8月ごろから順次発売となる。価格はGLSが1070万円~1900万円、GLE クーペが890万円~1780万円、メルセデスAMG GLE 43 4MATICが1150万円。

記者発表会ではメルセデス・ベンツ日本 代表取締役社長兼CEOの上野金太郎氏が登壇。アンベールされて姿を現した3モデルのSUVを前に、上野氏はまずメルセデス・ベンツの販売状況の説明を行なった。上野氏からは「本年は『SUVイヤー』ということで、SUVモデルにとくに力を入れさせていただき、これがまさに販売にも大きく寄与しているというものです。結果、第1四半期の輸入車ナンバー1となる約1万8000台の販売することができました。SUVはそのうち全体の24%を占めるまでになりました。本日発表のGLS、GLE クーペ、GLE 43 4MATICの3車種を加えますとますますSUV比率が高まると期待しております」と、SUV人気が高いことが語られた。

続いて、新たに日本導入される3モデルのそれぞれについて解説。「最初にGLE クーペですが、こちらはメルセデス・ベンツで初めての『SUVクーペ』でございます。SUVクーペとは、クーペとしてのスタイリッシュなフォルムと走行性能に、SUVらしい存在感と利便性を加えたモデルとなります。このクルマは昨年の東京モーターショーに参考出品して大変話題になり、本日、ようやく日本のお客様に発表をすることができました」とGLE クーペについて紹介。

次に紹介されたのはラグジュアリーSUVのGLS。「2013年に発表したGLの後継車となります。メルセデス・ベンツのフラグシップモデルである『Sクラス』と同等の安全装備、快適装備を備え、メルセデスのSUVモデルを表す“GL”と、車格を表す“S”を組み合わせてGLSとなりました。このGLSはメルセデスSUV唯一の7人乗り3列シートであり、上質かつ快適な室内空間と広大なラゲッジスペースを有する最上級SUVとなっています」とのこと。

3番目はメルセデスAMG GLE 43 4MATICについて。上野氏は「プレミアムSUVである『GLE』の新しいモデルであるGLE 43です。現在、クリーンディーゼルエンジン搭載のGLE 350 d 4MATICと、トップパフォーマンスモデルであるメルセデスAMG GLE 63 S 4MATICをすでに発売していますが、このGLE 43はこの2つのモデルのあいだに新たにポジショニングするモデルです」

「(GLE 43は)AMG専用開発の3.0リッターV型6気筒直噴ツインターボエンジンを搭載しています。AMGの動力性能に高い機能性やデザイン、価格などトータルバランスに優れたモデルとなっています。そしてこのGLE 43は『メルセデスAMG 43 モデル』として発表される最初のモデルとなります。『43』はAMG専用開発のV6エンジン、AMG 4MATIC、AMGダイナミックセレクトなどを搭載しており、43というふた桁のモデル名でAMGの一員であることを示しております」とのこと。このモデル設定に伴い、2015年から販売している「C 450 AMG 4MATIC」も「メルセデスAMG C 43 4MATIC」とモデル名が変更される。これによってメルセデスAMGは「43」「45」「63」「65」という展開となる。

なお、これらのモデルに共通している機能として、最新の9速オートマチックトランスミッション「9G-TRONIC」を搭載する。この「9G-TRONIC」はダイナミックなレスポンスによる爽快なドライブフィールと滑らかな変速を両立させ、1つのギヤが受け持つ速度域を狭くすることで変速ショックとエンジン回転の上昇を抑えられる。これにより、静粛性と燃費の両方を満足度の高いものに引き上げている。

次に紹介されたのはクルマではなく、今回の会場であるメルセデス・ベンツ コネクションに隣接するスペースで開催している「SUVエクスペリエンス」について。これは2月からスタートし、メルセデスSUVが持つ魅力を体験してもらう無料アトラクションで、すでに2000組の来場者があるという。参加しているのはメルセデス・ベンツモデルのオーナーだけでなく、メルセデス・ベンツのクルマに乗ったことがない人もたくさんいるとのこと。すべての参加者から非常に高い評価を得ていると上野氏は語る。また、試乗体験だけでなく、メルセデスSUVが提案するライフスタイルを体感してもらう一環として、ココット鍋を用いたアウトドア料理の提供なども行なっている。ゴールデンウィーク中も開催しているとのことで、連休初日の5月29日からは新メニュー「シカゴピザ・メルセデススタイル」の提供開始を予定している。

上野氏のプレゼンテーションに続き、それぞれのモデルの商品特徴についてメルセデス・ベンツ日本でSUVモデルの商品企画を担当する廣澤臣哉氏から説明が行なわれた。「今回発表した3つの車種に共通することは、デザイン、走行性能、安全性という項目についてそれぞれ異なる魅力を備えているところです。まずはGLE クーペです。今回は敢えて横向きで展示していますが、これは美しいルーフラインを見てもらうためです。このGLE クーペは知性と情熱、伝統とモダンを融合させたデザインで、SUVらしい存在感を醸しながら、クーペとしてのスタイリッシュなフォルムも持ち合わせています」

「後席は大人が十分快適に過ごせる空間を確保し、積載性も優れています。ラゲッジルームは最大1720Lあり、後席を起こしたままでもゴルフバッグを3つ積むことができます。スポーティでありながら実用性も兼ね備えたモデルとなっています」と、通常のSUVと比べてルーフラインを落とし込んでいるぶん、ラゲッジスペースが狭いのではないか?という疑問に応える内容だった。実際にGLE クーペのラゲッジスペースは十分に広いという印象で、よほど上に積み上げたり高さのあるものを積む必要がない限り、スペース不足を感じないかもしれない。

次はGLSの解説だが、このクルマはメルセデスSUVのフラグシップモデルだけに、Sクラス同等の上質さを持っていることが先に説明された。そして特徴の1つである室内空間の広さをアピールするため、大学でアメフト部に所属する部員7名がゲストとして登場。大柄なアメフト選手が乗りこんでもGLSが快適であると実演され、とくに3列目のシートでも快適であることが強調された。

この3列目のシートは使用しないときは電動収納が可能で、シートを格納して生まれるラゲッジスペースはゴルフバッグ4つが余裕で積めることも語られた。ほかに機能面の特徴として、GLSはオフロードでの走行性能と快適性を両立する電子制御式エアサスペンション「AIRマティックサスペンション」を装備していること、GLS 550 4MATIC Sportsにはオフロード性能をさらに高めるため、6つのドライビングプログラムを備える「ON&OFFROADパッケージ」を標準装備しているとコメントされた。

最後はAMG GLE 43 4MATICについて。「このクルマにはメルセデスAMGが専用開発した3.0リッターV型6気筒ツインターボのBlueDIRECTエンジンを搭載。燃費性能と出力に優れていて、最高出力367PS、最大トルク520Nmを発生。そしてAMGで初めて9速ATを採用し、それに5つのモードが選択可能な『AMGダイナミックセレクト』、モータースポーツを想起させるエモーショナルなサウンドを発生する『AMGスポーツエグゾーストシステム』など、快適なクルージングからスポーティな乗り味まで幅広く楽しんでいただくことができるモデルとなっています」と説明された。

メルセデス・ベンツのSUVシリーズは、今回の3モデル登場により6モデル展開となった。これによってライフスタイルや家族構成に応じて選べるようなったので、輸入車SUVの購入を検討している人にとってこのラインアップの充実は魅力的なものだろう。