プレゼンテーション「新型メルセデスAMG GT モデル発表会」

メルセデス・ベンツ日本株式会社 / 技術

新型メルセデスAMG GT モデル発表会

記者発表会の詳細を見る

Car Watch

メルセデス・ベンツ、直6マイルドハイブリッドとV8ツインターボを設定する「メルセデスAMG GT 4ドアクーペ」

メルセデス・ベンツ日本は2月14日、新型4ドアスポーツカー「メルセデスAMG GT 4ドアクーペ」の受注を開始した。価格は1176万円~2477万円。納車開始は5月以降を予定している。

メルセデスAMG GT 4ドアクーペはメルセデスAMGが独自開発した新たなスポーツカーとして、メルセデスAMGのアイデンティティである“究極のハイパフォーマンス”を持ちつつ、官能的なデザインと広い室内空間、4ドアボディによる使い勝手などを兼ね備える。ユーザーが求めるパフォーマンスやデザイン性を追究しつつ、日常生活での使い勝手も妥協しないモデルとなっている。

パワートレーンは2種類が用意され、GT 43とGT 53に直列6気筒 3.0リッターターボエンジン、GT 63 SにV型8気筒 4.0リッターツインターボエンジンを設定。

「M256」型の直列6気筒エンジンではGT 43で最高出力270kW(367PS)、最大トルク500Nmを、GT 53で最高出力320kW(435PS)、最大トルク520Nmを発生。また、エンジンとトランスミッションの間に最高出力16kW(21PS)、最大トルク250Nmを発生する「ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)」を装着し、減速時には回生発電を行なって、約1kWhの容量のリチウムイオンバッテリーを備える「48V電気システム」との組み合わせによりエネルギー効率を向上させる。

さらにターボチャージャーの加給効果が出にくいエンジンの低回転域をカバーする「電動スーパーチャージャー」も採用し、ISGのモーターアシストと合わせて軽快な発進加速を実現する。

「M177」型のV型8気筒エンジンでは2基のターボチャージャをV型シリンダーバンク内側に配置する「ホットインサイドV」レイアウトを採用。エンジンレイアウトのコンパクト化に加え、ツインスクロール式で低回転域から高いレスポンスを発揮するターボチャージャーへの吸排気経路を最適化して最高出力470kW(639PS)、最大トルク900Nmを発生する。

トランスミッションにはダイレクト感のある素早いシフトチェンジと高い伝達効率を実現する9速DCT「AMGスピードシフトMCT」を採用。シフトダウン時の自動ブリッピング機能やレーススタート機能を備え、シフトダウン時にギヤを1速飛ばしたり、自動ダブルクラッチ機能などを使って効率のいいシフトチェンジを行なうこのトランスミッションにより、GT 63 Sは“メルセデスAMG最速”となる0-100km/h加速3.2秒、最高速315km/hを実現している。

駆動方式にはエンジンパワーを4輪に最適配分するメルセデスAMGの4WDシステム「AMG 4MATIC+」を採用。前後トルク配分を50:50から0:100の範囲で可変制御して、発進時や高速走行に加え、ハイスピードコーナーリング、コーナーからの立ち上がり加速などで絶対的な安定性を発揮。GT 63 Sでは、前後トルク配分を0:100の完全後輪駆動に固定する「ドリフトモード」も搭載している。

一部のグレードでは「電子制御AMGリミテッド・スリップ・デフ」を装着。ロッキング機構を走行状況に応じて電子制御し、トラクションを高めてコーナー出口での加速タイミングを早めたり、ブレーキング時の安定性を高めたりするほか、発進加速時のトラクション向上にも寄与する装備となる。

足まわりでは、GT 43でコイルスプリングと電子制御式可変ダンパーを組み合わせる「AMG RIDE CONTROLサスペンション」を採用。GT 53とGT 63 Sにはマルチチャンバーを備えて車高調整も可能な「AMG RIDE CONTROL+ エアサスペンション」を装着し、電動アクチュエーターモーターを使って後輪を制御する「AMGリア・アクスルステアリング」をGT 63 Sで標準装備し、GT 53にパッケージオプション設定する。

AMGリア・アクスルステアリングでは100km/h以下の走行中に007後輪を前輪と逆方向に最大1.3度操舵。コーナー進入時のアジリティを大幅に高め、日常的な走行シーンでの回転半径を小さくして使い勝手を向上させる。車速が100km/hを超えた状況では作動が逆になり後輪が前輪と同じ方向に、最大0.5度まで操舵される。これによって高速巡航時の走行安定性が高まるほか、ステアリング操作を行なった時に後輪に対して働く横Gの増加ペースが上昇しドライバーの操作に対するレスポンスが改善される。

このほかに、エンジン、トランスミッション、サスペンション、エグゾースト、ステアリングの制御を変更できる「AMG DYNAMICS」を採用。センターコンソールにレイアウトする「AMG DINAMIC SELECT」を使い、「ベーシック」「アドバンスト」「プロ」「マスター」などのドライブモードを選択できる。

5人乗り仕様となる車内は、リアシートに大人でも十分な空間を確保。インテリアデザインでは高精細な12.3インチワイドディスプレイ2つを1枚のガラスカバーで融合させた「コックピットディスプレイ」、タービンエンジンを想起させるエアアウトレット、V型8気筒エンジンをモチーフにしたセンターコンソールなどにより、高級感とパフォーマンスの高さを表現している。また、最新のAMGモデルと共通するステアリングホイールは、スポーティな印象を演出しつつ、正確な操舵で求められるグリップを実現。ステアリングホイールから手を離さずに走行モードなどを変更できる「AMGドライブコントロールスイッチ」も装備している。

安全運転支援システムでは、自動再発進機能付きの「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック」「アクティブステアリングアシスト」「アクティブレーンチェンジングアシスト」などをセットにした「レーダーセーフティパッケージ」を採用。

さらに車両の前後1m以内に障害物がある場合、障害物に向かって走行するギヤが選択されても車速を2km/hまでに抑制。警告音を鳴らしてドライバーに誤操作の可能性を警告する「ドライブアウェイアシスト」、片側84個用意するLEDの配光パターンをステレオマルチパーパスカメラと4つのコントロールユニットで制御し、対向車を光で眩惑しないようにするほか、コーナーを検知して先を早めに照らせるよう配光パターンを制御したり、道路標識や雨天時の路面からの反射を抑えて見やすい視界を提供する「マルチビームLEDヘッドライト」などを採用する。

テレマティクスサービスでは「24時間緊急通報サービス」やスマートフォンでのリモートドアロック、24時間365日対応のオペレーターサービスなどを利用できる「Mercedes me connect」を用意している。

受注開始に合わせて特別仕様車の「メルセデスAMG GT 63 S 4MATIC+ Edition 1」もラインアップに設定。ボディカラーに「ダイヤモンドホワイト」「グラファイトグレー」の2色を設定する63 S 4MATIC+ Edition 1では、鍛造仕上げの専用ポリッシュ/マットブラックペイント21インチAMGクロススポークホイールを装着。フロントマスクでは追加のフリック、大型専用フロントスポイラーリップで気流とフロントアクスルのダウンフォースを改善する「エアロダイナミックパッケージ」を採用し、リアには角度を手動調整できる固定の「アジャスタブルリアウイングスポイラー」と専用リアディフューザーを備え、空気抵抗値を保ったままリアアクスルに働くダウンフォースを高めている。

インテリアでは、専用の「AMGマットカーボンファイバーインテリアトリム」を採用するほか、マグマグレーとブラックの2トーンナッパレザー(フルレザー仕様)シートやフロアマットに専用のイエローステッチが施され、ステアリングホイールにイエローのセンターマーキングと専用バッヂを追加。さらにイエローシートベルトなどを使ってドライバーの高揚感を高める車内演出を行なっている。