プレゼンテーション「新型GLA、GLB発表会」

メルセデス・ベンツ日本株式会社 / 技術

新型GLA、GLB発表会

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新型SUV「GLA」「GLB」発表会レポート。国内最多9車種のSUVラインアップに上野社長が期待

メルセデス・ベンツ日本は6月25日、SUVモデルの新型「GLA」「GLB」のWeb発表会を開催。発表動画に登場した同社代表取締役社長 上野金太郎氏は、新型「GLA」「GLB」導入により国内最多9車種のSUVをラインアップすることを強調。さらに、上野社長は2019年のメルセデス・ベンツのSUV販売比率がグローバルで約35%であることを示して「日本のSUV市場はさらなる成長が期待できる」との期待感を示した。

同日発表された新型「GLA」はコンパクトSUVで、日本に導入されるのは直列4気筒 2.0リッターディーゼルターボの「GLA 200 d 4MATIC 」。価格は502万円。納車は7月ごろを予定している。

GLA 200 d 4MATICのパワートレーンは、最高出力150PS(110kW)、最大トルク320Nmを発生する直列4気筒2.0リッターターボディーゼルエンジンを搭載。トランスミッションは新開発の8速DCT「8G-DCT」、駆動方式は4WDシステム「4MATIC」を採用する。

一方、新型車「GLB」は7人乗り3列シートを採用するコンパクトSUV。日本に導入されるのは2.0リッターディーゼルモデルの「GLB 200 d」と2.0リッターガソリンモデルの「GLB 250 4MATIC スポーツ」。価格はGLB 200 dが512万円、GLB 250 4MATIC スポーツが696万円。納車は7月ごろの予定。

GLB 200 dは、最高出力110kW(150PS)、最大トルク320Nmを発生する直列4気筒2.0リッターディーゼルターボ「OM654q」型エンジンを搭載。GLB 250 4MATIC スポーツは、最高出力165kW(224PS)、最大トルク350Nmを発生する直列4気筒 2.0リッターガソリンターボ「M260」型エンジンを搭載。どちらもトランスミッションは新開発の8速DCT「8G-DCT」を採用。駆動方式はGLB 200 dが2WD(FF)、GLB 250 4MATIC スポーツが4WD(4MATIC)となる。

発表動画であいさつをした上野氏は、現在のSUV市場の動向について「2019年のメルセデス・ベンツにおける販売比率はグローバルで実に約35%、そして日本においても20%に迫る勢いでございます。日本のSUV市場はさらなる成長が期待できると私どもは信じております」と話した。

また、現在のメルセデスのSUVラインアップについて「1979年に本格的オフローダーとして発売されましたGクラス、そしてプレミアムセグメントにおける元祖ともいえるGLE、ラグジュアリーSUVのGLS、そしてデザイン性をとことんまで求めるSUVのクーペたち、さらに電気自動車EQCなど、合計で現在8車種をご用意しております」と、新たに投入するモデルにより、国内最多9車種をラインアップするブランドになることを紹介した。

フルモデルチェンジで登場する新型GLAについては、「コンパクトなボディにメルセデス・ベンツのSUVの技術を最大限に凝縮して、そして都市での日常生活にも適したスタイリッシュかつオールラウンドなコンパクトSUVに仕上がってます」と述べるとともに、新規車種として登場する、新型車GLBについては「メルセデスからまったく新しい9番目のSUVとして出てきたのがこのGLBでございます。このGLBはGクラスからインスピレーションを受けたスクエアなエクステリアデザインに高い走破性を備え、まさに本格的なSUVとなっております。広い室内空間と実に7人乗車が可能となった1台となっており、そして都市部でも十分取り回しが可能となっている、いわゆるすべてを兼ね備えた本格SUVと仕上がっております」と仕上がりに自信を示した。

発表動画では続いて、自動車ジャーナリストの河口まなぶ氏とメルセデス・ベンツ日本の商品企画部商品企画 玉手沙依氏の2人が新型GLAとGLBの特長について紹介するトークが展開された。トークでは会場となった富士ヶ嶺オフロードコースに合わせて、オフロード性能やMBUXの使い心地などについて語られた。

2人のトークの中で、新型車GLBの3列目シートについては、実際に河口氏が体験する様子を公開。メルセデス・ベンツによると168cm以下の人であれば安全に乗車することができるという。

河口氏は「僕は国際試乗会で試させていただいていて、というのも僕の身長が168cmなので、ちょうどメルセデスが言っている168cmまでだったら大丈夫ということで座らせていただきました。で、実際に座ってみると大人にとっては若干は狭いなというのは確かにあるんですけれども、お子さんとかそういったかたには普通に座れるスペースがあるなと思いました。買い物に行った時とか、ちょっと短い距離であれば、みんなで行くのにすごく使えるシートになってるなと感じました」との印象を話した。

それを聞いて、玉手氏は「大人の長距離ドライブというのは実はあまり想定していませんで、3列目にISOFIXチャイルドシート固定装置もつけられたり、USB-Cポートも付いているので、非常に使い勝手に優れています」などと、3列目シートを畳んで荷室として使えるなど、多用途に使えることを強調した。

また、新型GLA、GLBには4WDシステム「4MATIC」が採用されていているが、他のSUVモデルで採用している4WDとは異なるシステムを採用していることが紹介された。

玉手氏は「センターコンソールにあるダイナミックセレクトのスイッチを押していただくことによってモードが選択でき、そのモードに応じて連続的にトルク配分比を変更できます。基本の前後トルク配分比は80:20、70:30、50:50の全部で3パターンございます。とはいえ常に路面状況を確認しながらシステムが最適な前後トルク配分比に変えて、オンロードでは高い効率性と安定性、オフロードでは高い悪路走破性を両立しています」と説明した。

新型GLA、GLBに採用された「4MATIC」の印象について、河口氏は「国際試乗会でGLBに試乗させていただいた時に、オフロードのセクションがありまして、ここ(富士ヶ嶺オフロードコース)と同じようなかなり激しいオフロードがありまして、そこを非常に楽々走れてしまうというところがあって、びっくりしました」との感想を話した。

トーク終盤では、新型GLA、GLBに採用されている対話型インフォテインメントシステム「MBUX」について、玉手氏が「音声だけではなくて、センターコンソールのタッチパッドを使っていただいたり、ステアリング上のタッチコントロールボタン、またタッチスクリーンも付いているので、ユーザーの好みとかその場の状況に応じて選んでいただくことが可能になっています」と説明した。

実際に自身が所有する「GLE」で、MBUXを利用しているという河口氏は「声でコントロールできるっていうのが、当初は“そんなの声で言うよりも自分で操作した方が早いんじゃないかな”と思ったんですけれども、運転してる時に“設定を24℃にしてください”みたいなことを言うと、クルマのほうがやってくれるので、運転に集中して操作ができるという点においてすごく便利だなと思いました。それと、ナビで目的地を設定する時に、これまで何度か音声でやり取りしないと設定できなかったのですが、今回のMBUXは“東京タワーに行きたい”と言えば、全部セットしてくれる。これはすごく便利だなと思いました」との印象を話した。

トークの締めくくりに玉手氏がMBUXのお茶目な機能を紹介。玉手氏がMBUXに向かって「どこに行こうか?」と問うと、MBUXが「あなたと一緒なら何処でも」と回答。それを聞いて、河口氏は「こういう事は、久しく言ってもらったことがないですけれども、寂しくないですね、これだったらね」と感想を話した。

発表動画に再び登場した上野社長は、新型SUV「GLA」「GLB」のコミュニケーション活動の一環として、8月7日公開予定の「映画ドラえもん のび太の新恐竜」とのタイアップキャンペーンを実施することなどを紹介。より多くの人にブランドに親しんでもらうためのマーケティング活動を展開して、新型「GLA」「GLB」を幅広い層に訴求していく考えを示した。