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【メルセデス・ベンツ Eクラス】マイナーチェンジでパワートレインと装備をアップデート
メルセデス・ベンツ日本は、2020年9月10日、メルセデス・ベンツのミッドサイズモデル「Eクラス」のマイナーチェンジを発表した。
Eクラスは、ボディバリエーションが豊富なモデルだが、そのうち改良が実施されたのは、モデルの主力となるセダンとステーションワゴン、そしてクロスオーバーワゴンの「オールテレイン」だ。
新価格は、セダンシリーズが769万円から1867万円。ステーションワゴンシリーズが810万円から1912万円。オールテレインが938万円となる。”
“コロナ禍の状況を考慮して、オンライン発表会という手法が選ばれたが、その舞台は、海外からは輸入されたメルセデス・ベンツが陸揚げされた後、日本での点検整備を行う愛知県豊橋市の「新車整備センター」で実施された。
オンライン発表会に登壇した上野金太郎社長が、自ら試乗レポートを行うなど、強力にEクラスをアピール。「Eクラスは、CともSとも異なり、オーナードライバーを強く意識した運転しやすいクルマ」と魅力を語り、自身も愛車として様々なEクラスを乗り継いだ経験から、ライフスタイルに合わせて、ボディを選択できるEクラスの多様性を伝えていた。”
マイチェンでよりイケメンフェイスに!
“エクステリアでは、フェイスリフトが実施され、フロントマスクを一新。新世代メルセデスデザインを取り入れ、フロントグリル形状を従来型とは180度異なる下部が広い台形デザインに変更。日本仕様で基本となる「スポーツ」仕様では、ダイヤモンドグリルを標準化。ヘッドライトも、ややつり目が強調されたことで、よりスポーティなマスクに仕上げられている。メルセデスAMGについても、同様の変更が行われ、新デザインの「パナメリカーナ」グリルが採用された。
もちろん、メルセデス定番のボンネットマスコット付き縦格子式グリルを備えたオーソドックスなマスクも用意。上級グレードの「E 450 4MATIC エクスクルーシブ」として導入され、伝統のメルセデスらしさもしっかりと受け継がれている。またセダンについては、リヤテールランプデザインも一新しており、よりワイド感を強めることで安定感のあるフォルムとした。”
先進機能満載のインテリア
“インテリアデザインは、基本的には従来型を踏襲するが、ビジュアル面での最大の違いは新世代ステアリングを採用したことだ。3本のツインスポークによるAMGスポーツステアリングは、上下2段式となるユニークなステアリングスイッチを装備。また標準ステアリングも、ユリの花を連想させる優雅なデザインとなった。新型Eクラスには、全車にどちらかの新ステアリングが装備されており、コクピットの印象を変えている。
インフォテインメントシステムは、対話型の「MBUX」に進化。新機能としては、ナビゲーション機能に日本初の「ARナビゲーション」を採用している。これはルート案内時に、地図上の表記に加え、前方の映像をモニターに投影し、その中に、進行方向を示すことで、直感的にルート案内が理解できるようにしたものだ。日本の複雑な交差点などでは強い味方となる。”
より充実されたパワートレイン
“充実したEクラスのパワートレインの更なる拡大もトピックのひとつ。ガソリン仕様は、「E 200」系に搭載される184馬力/28.6kgmを発揮するマイルドハイブリッド仕様の1.5L直列4気筒DOHCターボをはじめ、「E300スポーツ」用の258馬力/37.7kgmの2L直列4気筒DOHCターボ、「E 450 4MATICエクスクルーシブ」用の367馬力/51.0kgmのマイルドハイブリッド仕様の3L直列6気筒DOHCターボを標準車に採用。
高性能モデル「メルセデスAMG」では、「E 53 4MATIC+」用の435馬力/53.0kgmのマイルドハイブリッド仕様である3L直列6気筒DOHCターボ、「E 63 S 4MATIC+」用の612馬力/86.7kgmを発揮する4LV8DOHCツインターボを備える。
ファンの多いクリーンディーゼルエンジンは、セダン、ステーションワゴン、オールテレイン共に共通の194馬力/40.8kgmを発揮する2L直列4気筒DOHCターボを採用する。
注目は、セダンのみに用意されるプラグインハイブリッド車が拡充されたこと。ガソリン仕様のPHEV「E 350 e スポーツ」に加え、日本唯一となるクリーンディーゼル仕様のPHEV「E 350 de スポーツ」が新投入された。ガソリン車は、211馬力/35.7kgmの2L4気筒DOHCターボを、クリーンディーゼルエンジンは、他モデル同様の194馬力/40.8kgmを発揮する2L直列4気筒DOHCターボをそれぞれ搭載。そこに122馬力(90kW)/44.9kgmのモーターが組み合わされる。いずれも強力なモーターが組み合わされることで、かなり強力なパワートレインへと成長しており、「E 350 eスポーツ」は、システム性能が320馬力/71.4kgmを発揮、EVモードの航続距離を最長51km(WLTPでの欧州参考値)とする。クリーンディーゼルの「E 350 deスポーツ」では、306馬力/71.4kgmを発揮、EVモードの航続距離は最大50km(WLTPでの欧州参考値)としている。”
先進安全機能もアップデート
“全車に標準化されるメルセデスの先進安全運転支援機能「レーダーセーフティパッケージ」もセンシング機能の高度化で性能を向上。停車時にドアを開けようとした際に、後方から接近してくる障害物を警告する機能を新たに追加した。これは2km/h以上で接近する歩行者、自転車、自動車などを検知すると、ドアミラー外側の警告表示灯が赤く点灯。さらに乗員がドアハンドルに手を空けた場合は、音と表示で警告してくれるもの。降車時に想定される接触事故を予防する効果がある。
新型Eクラスの納車は、9月内からスタートする予定という。上野社長は、Eクラスのクーペとカブリオレについても、近日中に、新型の発表を行うことを明かし、発表会を締めくくった。”
“■全長×全幅×全高:4940×1850×1455mm
■ホイールベース:2940mm
■トレッド前/後:1600/1590mm
■車両重量:1720kg
■エンジン:直4DOHCターボ
■総排気量:1496cc
■最高出力:184ps/5800-6100rpm
■最大トルク:28.6kgm/3000-4000rpm
■サスペンション前/後:4リンク/マルチリンク
■ブレーキ前後:Vディスク
■タイヤ前・後:245/40R19・275/35R19”