プレゼンテーション「新型ポルシェ パナメーラ 発表会」

ポルシェジャパン株式会社 / 技術

新型ポルシェ パナメーラ 発表会

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ポルシェ、ニュル北コースで7分38秒を記録した新型「パナメーラ」発表会

「ポルシェ コンシェルジェ サービス」を世界に先駆けて採用

2017年2月28日 発表
1132万8000円~2540万円

 ポルシェジャパンは2月28日、フルモデルチェンジした4人乗りの4ドアセダン「パナメーラ」を発売した。価格は1132万8000円~2540万円。

 ラインアップ展開は全9グレード。V型6気筒ターボエンジン(最高出力243kW[330PS]/5400-6400rpm、最大トルク450Nm/1340-4900rpm)を搭載する「パナメーラ」「パナメーラ4」「パナメーラ4 エグゼクティブ」、V型6気筒ツインターボエンジン(最高出力324kW[440PS]/5650-6600rpm、最大トルク550Nm/1750-5500rpm)を搭載する「パナメーラ 4S」「パナメーラ 4S エグゼクティブ」、V型6気筒ツインターボエンジン+モーター(最高出力340kW[462PS]/6000rpm、最大トルク700Nm/1100-4500rpm)を搭載する「パナメーラ 4 E-ハイブリッド」「パナメーラ 4 E-ハイブリッド エグゼクティブ」、V型8気筒ツインターボエンジン(最高出力404kW[550PS]/5750-6000rpm、最大トルク770Nm/1960-4500rpm)を搭載する「パナメーラ ターボ」「パナメーラ ターボ エグゼクティブ」となっている。

 2016年12月に日本国内で初披露された新型パナメーラ。「“911も嫉妬する”4ドアセダン」というキャッチフレーズを掲げ、2009年の初代モデル発売から7年目でのフルモデルチェンジを受けた。ラグジュアリーセダンの中のスポーツカーという位置づけで、新しいエンジンとデザイン、最新のテクノロジーを搭載し、いよいよ日本市場での販売が開始される。車体、エンジン、トランスミッションとほぼ全てを刷新し、新たなテクノロジーが導入されている。

 スポーツカーとしてはサーキットでのダイナミックな走行にマッチし、同時に長距離走行での快適性にも優れている。さらにパナメーラは非常にパワフルでありながら燃費にも優れ、デジタル化の実験的な取り組みも取り入れている。また、ポルシェ独自の運転哲学にも忠実に則って開発されているという。

 エクステリアではポルシェのデザインDNAと日常的な機能性を併せ持つ。クーペモデルである「911」のエッセンスを取り入れて全体を低く見せ、延長されたホイールベースが美しいルーフラインを実現。ひと目でポルシェと分かるアイデンティティを手に入れている。

 ヘッドライトにはLEDのマトリックスヘッドライトを採用。片側に84個のLEDが搭載され、左右で合わせて168個となる。それぞれ1つ1つが電灯として輝き、減灯/消灯なども可能で視界を最適化する。対向車や前方を走るクルマの邪魔にならず、必要に応じて減灯されることにより、パナメーラを運転する人が他者を眩惑することなく夜間走行できる。

 このLEDヘッドライトと人や大型動物を検知するカメラにより、進行方向の範囲内に歩行者などがいる場合、ロービームの照射範囲を越えた場所にいる歩行者にも短時間ライトが自動的に照射。ドライバーがより迅速に歩行者を発見可能になる「ナイトアシスタント」を初採用した。そのほかにもアダブティブクルーズコントロール、渋滞アシスト、レーンキープアシスト、レーンチェンジアシスト、サラウンドビュー付パークアシストなど、最新の安全支援システムが採用されている。

 インテリアではインパネ中央に高解像度の12.3インチタッチディスプレイを配置。「PCM(ポルシェ コミュニケーション マネージメント)」のシステムにより、スマートフォンと同じように、直感的に触って自身でカスタマイズしたディスプレイに変化させることができる。センターコンソールはハードキーやメーター類を減らし、大胆にデジタル化へとシフト。タッチセンサーパネルのサーフェイスとなり、さまざまな機能を直接触ってコントロールする。

 シートは革素材にアルミニウム、カーボンを組み合わせ、マッサージ機能(オプション)も備える。後部座席にはニュースの閲覧も可能なインフォシステムが装備され、ゲストが退屈しない工夫が盛り込まれている。

 新型のエクゼクティブグレードは150mm延長されたホイールベースでより広い後席空間を実現。レッグルームは110mm長く、バックレストは最大40mm可倒範囲を拡大している。また、ラグジュアリーバージョンとしてパノラミックルーフやコンフォートシート、リアシートエンタテインメントなどの豪華装備を豊富に提供する。

 初導入された新インフォテイメントパッケージ「Porsche Connect(ポルシェコネクト)」は、「つながるクルマ(コネクティッドカー)」を体現する新しいテレマティクスサービス。SIMカードを備えた車内でのWi-Fi接続を可能とし、「オンラインナビゲーションシステム」ではリアルタイム交通情報やGoogleのストリートビューを利用したり、目的地周辺の天気、駐車場の満空情報や料金などを確認可能となった。

 App StoreやGoogle Play Storeからダウンロードできる「Porsche Connect アプリ」も用意され、車両に乗り込む前に旅行の計画や目的地を設定。その結果を車両と同期させることで目的地が自動的に入力されるようになっている。

 さらに、行き先をリモートで入力したり、お薦めのレストランや航空券などの予約に24時間365日対応する「ポルシェ コンシェルジェ サービス」が世界に先駆けて3月11日から導入されるなど、最先端の安全技術とIoTテクノロジーが搭載された。

 販売開始となる2月28日に行なわれた発表会では、展示された「パナメーラ 4 E-ハイブリッド エグゼクティブ」を前に、ポルシェ ジャパン代表取締役社長 七五三木敏幸氏がプレゼンテーションを実施。

 七五三木氏は「技術的ハイライトの1つとして挙げられるのが、新世代のポルシェ コミュニケーション マネージメント、すなわち『PCM』です。PCMは昨年1月より日本に導入されました。現行型のポルシェ 911である『タイプ 991 後期型』より日本での展開が始まりました。直感的に操作可能なマルチタッチコントロールを採用するなど、日本でも多くのユーザーから高い評価をいただいております」。

「ポルシェは2016年、ベルリンにデジタルホピテンスセンターとしてポルシェデジタル社を設立いたしました。これはデジタライゼーションの分野においても、自らがリーディングカンパニーになるというポルシェの意思の表れです。現時点でお話しできる商品はまだ初期の成果ですが、近い将来、インテリジェントな機能を持った自動車が、お客様がポルシェに求める機能を網羅して、お客様と世界の情報社会を結びつけて参ります。そして、お客様にはそれぞれのライフスタイルに見合った特別な体験がもたらされます。簡単に申し上げるならば、デジタル化という機会を活かしてお客様と製品のあいだにより密接な関係を構築しようという考えです」と語り、デジタル化への対応にも意欲的なポルシェの現状を説明した。

 また、ポルシェAG ダイレクター セールス&マーケティング プロダクト ライン パナメーラのDr.ステファン・ウチ氏が来日し、新しくなったパナメーラの製品概要を解説。新しくなったボディデザインやさまざまな最新鋭の機能と技術を搭載したニューモデルについて解説し、「ニュルブルクリンクでは7分38秒でした。ラグジュアリーセダンの中で、北コースを走ったクルマで最速です。わずか7年前、『911 GT3』というサーキット用に作られたとても強力なモデルでも7分40秒が必要でした。今回のパナメーラは、標準のタイヤで2秒速かったということになります、かなりの速さだと思います」と述べ、パナメーラが持つ走りの魅力について語った。