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ラグジュアリー性とスポーツ性を両立した、2+2の新型エントリーモデル 【日本上陸!】最も身近なフェラーリ・ポルトフィー ノの価格は2530万円
フェラーリのエントリーモデル「ポルトフィーノ」が日本上陸を果たした。デビュー以来、好評を博しているカリフォルニアに続くスポーツ・ラグジュアリーモデルの新作として話題となっている1台だ。
フェラーリの最新モデル「ポルトフィーノ」が日本上陸を果たし、2月19日、東京でプレス向けの発表会が行われた。その価格設定も2530万円(税込)と最も身近なフェラーリとして位置づけされている。
とはいえ、その性能は実に魅力的な数値が並ぶ。2016年と2017年に2年連続でインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーを受賞した、V型8気筒DOHCツインターボエンジンをフロントに搭載し、600psの最高出力と760Nmという最大トルクを発揮、最高速度は320km/h、0→100km/h加速も3.5秒と、実にフェラーリらしいパフォーマンスで魅了する。
このポルトフィーノは、これまでラインナップされていたカリフォルニアに続く三作目にあたる2+2モデル。RHT(リトラクタブル・ハードトップ)というクーペとコンバーチブルの両スタイルングを楽しめるうえ、その開閉時間もわずか14秒で完了、低速走行時であれば作動させることも可能としている。しかも、+2のシート部やラゲッジスペースなど実用性の高さも備えていることもあり、スーパースポーツカーの性能を有しながらも日常的に使えるのが魅力だ。
カリフォルニアの流れを汲むといっても、フェラーリは新作に対して常になんらかの策を施してくるのが常識。今回、ポルトフィーノで展開された大きな特徴としては、40psアップしたエンジン出力もさることながら、大幅な軽量化を実現させたことにある。その重量差は実に80kg。ボディシェル及びシャシーコンポーネントを完全に見直し、統合や一体化を実施することに成功している。例えば、旧モデルでは21点のパーツで構成されていたAピラーは、わずか2つのコンポーネントで仕上げるなど、新たに中空コンポーネントを鍛造できる技術などを用いて一体成型の製造方法などを積極的に使用している。
もちろん、パワーアップに伴いボディ剛性は35%ほど強化されているのも特徴だ。それでいてボディシェルの溶接部を30%短縮し、リトラクタブル・ハードトップの可動メカニズムも見直して5%軽量化、さらにシートのベースフレームにマグネシウムを採用するなどして、80%の軽量化に導いている。
当然、スポーツ性に対するアプローチも抜かりはない。サスペンションの設定も見直され、フロントで15.5%、リヤでは19%ほど高められた。それでも快適な乗り心地を実現させるために、マグナライド・ダンピングシステム(SC-E)と呼ばれる磁性式ダンパーも電子制御システムと共に改善、ハードな走りから日常まで対応できるようセッテイングされている。
クーペとオープンスタイル、さらにスポーツ性とラグジュアリーを備えた、ポルトフィーノ。ライバルとしては、ポルシェ911ターボやメルセデスAMG GTやSLシリーズなどが挙げられるが、圧倒的なブランド力をもつことを考えれば、間違いなく今回のポルトフィーノのほうが魅力的だろう。