ロイター
トヨタが「つながる車」本格始動 新カローラ・クラウンで若者開拓
トヨタ自動車は26日、主力車のハッチバック「カローラ スポーツ」と高級セダン「クラウン」の新型車を発売した。ユーザーの高齢化が進む2車種の新車に通信端末を搭載し、コネクテッドカー(常時ネットにつながる車)サービスを本格展開する。対話アプリ「LINE」を車載ナビとつなげて目的地の登録などもできるようにするなどし、若者層の需要開拓を狙う。
新型車では、スマートフォンで車両の状態確認や操作が可能。事故や急病時にオペレーターが警察や消防に取り次ぐサービス、走行車両から集めたデータを解析し、故障を予知して運転者に知らせ、点検入庫を促すサービスなども提供する。コネクテッドカーサービスは3年間は無料。同社は2020年までに日米で販売するほぼすべての新車に通信端末を標準搭載する方針。
初代クラウンはトヨタ初の本格的な乗用車として1955年に発売され、今回は15代目。カローラは1966年に誕生し、セダンやスポーツ車など複数のタイプがある。世界16拠点で生産、150以上の国・地域での世界累計販売は4600万台を超える。両社ともトヨタの顔ともいえるロングセラー車だ。
ただ、クラウン、カローラのユーザー平均年齢は60―70歳代に達しており、若返りが急務となっている。今回のカローラでは若者にも人気があるハッチバックタイプを選んだ。
月間販売目標は、新型カローラ スポーツが2300台、新型クラウンは4500台。車両価格(税込み)は、新型カローラ スポーツが213万円台から、新型クラウンが460万円台から。
コネクテッドカーの魅力を伝えるため、トヨタは26日夕、同社の大型ショールーム「メガウェブ」(東京・江東)を東京会場とし、東京を含む全国7会場を中継でつないだイベント「ザ・コネクテッド・デイ」を開いた。豊田章男社長と友山茂樹副社長が登壇。公募で参加した東京で約200人、全国で500人以上が集まった。