プレゼンテーション「レクサス新型ES 発表会」

トヨタ自動車株式会社 / 技術

レクサス新型ES 発表会

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レクサス、発売前に計画の6倍となる約2200台を受注した新型「ES」発表会

「ラグジュアリーカーとしての要件を高次元で兼ね備えるクルマ」と澤プレジデント

 レクサス(トヨタ自動車)は10月24日、新型ハイブリッドセダン「ES」を発売。「東京ミッドタウン日比谷」(東京都千代田区)の1階にあるレクサスブランドの体験型施設「LEXUS MEETS…(レクサス ミーツ)」で記者発表会を行なった。

 7代目となる新型ESは、新世代の「GA-Kプラットフォーム」を使い、全車で直列4気筒 2.5リッター直噴自然吸気「A25A-FXS」型エンジンを中核とするハイブリッドシステムを採用。GA-Kプラットフォームによる低重心設計のボディ、2WD(FF)レイアウトによる広々した車内スペース、エンジンの高い最大熱効率による20.6km/LのWLTCモード燃費などを特徴とする。

 価格は580万円~698万円。このほかのグレード展開や詳細については、関連記事の「レクサス、『デジタルアウターミラー』や『スウィングバルブショックアブソーバー』世界初採用の新型『ES』」「写真で見る レクサス『ES300h』」を参照していただきたい。

新型クロスオーバー「UX」を「近日中にあらためて発表」

 発表会では、最初にレクサスインターナショナル President 澤良宏氏が登壇。澤氏は冒頭で、会場となったレクサス ミーツについて解説し、レクサスがクルマだけでなく、「クルマを軸とした唯一無二の感動と体験」を提供して、ユーザーにとって「レクサスがあるライフスタイル」が豊かなものになることを目指していると説明。また、ブランド活動やクルマの“味作り”を社長である豊田章男氏がリードしていると語り、トップ自らブランド作りに深く関わっていることがレクサスならではのユニークさを生んでいると述べた。

 レクサスのグローバル販売は好調で、2018年1月~9月に過去最高の前年比106%となる50万8000台を販売。同日に発売した新型ESに加え、新型クロスオーバー「UX」を「近日中にあらためて発表する」として、新世代のレクサスモデルで攻勢を続けていくことを澤氏はアピールした。

「ラグジュアリーカーとしての要件を高次元で兼ね備えるクルマ」とする新しいESは、1989年の初代モデル発売から世界累計で220万台以上を販売していると澤氏は解説。目まぐるしく変わっていく時代の要請に応えるため、7代目ESはデザイン、走り、乗り心地、車内空間、質感など、高級車に求められる本質的な要素を妥協なく作り込んで「新たな価値を生み出すクルマ」を目指して開発したと言う。

 新型ESはグローバルの90か国以上で販売が行なわれる予定となっており、すでに北米や中国などで販売がスタート。日本でも同日の発売を前に、事前受注が販売目標の5倍近くとなる約1700台を受注している(このスピーチ後、最新の数値として販売目標の6倍となる約2200台を受注していると訂正された)と澤氏は語り、「初代ESとレクサスブランドが誕生した当時の思いを忘れることなく、より多くのお客さまに驚きと感動を提供するべく挑み続けてまいりますでの、引き続きご期待ください」とスピーチを総括した。

二律双生することでこそ新しい魅力が生まれる

 新型ESの製品解説は、新しいESのチーフエンジニアを務めた榊原康裕氏が担当。榊原氏は「ESはこれまでの歴史の中で、乗り心地、静粛性、室内空間の広さなどの快適性を高く評価いただき、レクサスならではの品質で信頼を得てきました」と歴代モデルについて解説。

 7代目となる新型ESの開発では、日常生活にある「着心地のいいシャツに袖を通す瞬間」「お気に入りの時計を身につけた時」に感じるような心のときめきを、ESに乗った時にも感じてもらうことにこだわったと語り、この実現に向けて「ESのDNAである快適性に新しい知見を入れてさらに進化させる」「LCやLSと同じく、新世代のレクサスモデルとして、デザインや走りでときめきを感じる魅力を備える」という2点を重視して開発。「乗り心地がよくて走りも楽しい」「室内空間が広くて快適ながら、シルエットが美しい流麗なデザイン」という、それぞれエンジニアリングでは相反する要素を、二律双生することでこそ新しい魅力が生まれるとの考えを示した。

 最後に榊原氏は「よい物に触れた時の気持ちよさ、走りたい気持ちを満足させてくれる、大好きな人たちとずっと走っていたくなる、そんな五感に訴えかけるときめきを狙って開発してきました」と述べ、ES開発に込めた思いを表現した。

 両氏によるプレゼンテーションの終了後には質疑応答も実施。ESと車格が近い「GS」とどのようにキャラクター分けしているのかという質問に対し、澤氏は「GSはFRレイアウトのクルマで、どちらかというとグランドツーリングで長距離をダイナミックに、安全・安心に走り切るというコンセプトにしています。ESはより上質さや快適性にこだわって作ってきました。FFのよさを広い室内と静粛性といった魅力を流麗なシルエットに落とし込んでいます。お客さまが使われるシーンがそれぞれ違うものだと思います。新しいESで新しいお客さまが増えてくれればと思います」と回答した。

 また、榊原氏は「FFの特性として室内が広いことがこのESでも特徴となります。このクルマは、私は伸長が180cmぐらいありますが、私が運転席でポジションを合わせた状態でも、後席に座って足を組めるというぐらい広々としたクルマになっています。ぜひご体感いただければと思います」とコメントしている。