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GM、10速ATや“ラインロック機能”などをV8モデルで採用した新型「シボレー カマロ」発表会 「渋谷キャスト」で11月25日まで3モデルを車両展示
ゼネラルモーターズ・ジャパンは、シボレーブランドのスポーツクーペ「カマロ」をフェイスリフトして11月22日に発売。これに合わせ、同日に東京 渋谷の「渋谷キャスト」で発表会を開催した。
1967年に初代モデルが発売され、現行モデルは6代目となっているカマロは4人乗りのFR(後輪駆動)スポーツカー。直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴ターボエンジンを搭載する「カマロ LT RS」(529万2000円)と「カマロ コンバーチブル」(615万6000円)、V型8気筒OHV 6.2リッター直噴エンジンを搭載する「カマロ SS」(680万4000円)をラインアップ。このほか、フェイスリフト内容の詳細は、関連記事の「GM、スポーツクーペ『カマロ』をフェイスリフト。ラインロック&ローンチコントロール搭載」を参照していただきたい。
6代目カマロ購入者の30%が20代以下
発表会ではゼネラルモーターズ・ジャパン 代表取締役社長 若松格氏が登壇。若松氏はカマロが同社のビジネスで「コアを担うモデル」になっていると紹介し、日本市場でのシボレーブランドや同社ビジネスの展開について解説。GM車が1915年に日本市場に導入されてからすでに103年が経過し、同社も1927年の創業から2017年で90周年を迎えていると紹介。「今後の100年に向けてさらに力強く邁進してまいりたいと思います」とコメントした。
日本市場ではシボレーブランドの中でも「アメリカ車らしい」「力強いスポーツカー」をラインアップの中心として、カマロに加えて「コルベット」などを「アイコニックシボレー」として位置付けて商品展開。ターゲットを絞り込んだニッチなマーケット展開に舵を切ったことにより、販売台数は一時的に減少となったが、2017年からは台数の増加に転換。2018年は10月末時点で721台を販売し、前年度実績を更新するペースであることをアピールした。
その勢いの牽引役となっているカマロは「流麗なクーペスタイル」「パワフルなV8エンジン」によってアメリカンスポーツを象徴するモデルとして認識され、日本市場では20年以上の歴史で累計2万台以上を販売しているという。
また、若松氏は自身が初めて手に入れたクルマが3代目カマロだったと語り、「個人的な話ですが、ウチのかみさんと初めてデートした時にもカマロに乗っていました。それだけに、非常に思い入れのあるクルマです」というエピソードを語った。
6代目となる現行モデルのカマロは「Evolution is never without purpose=理由なき進化はない」をコンセプトに開発され、カマロとしてのDNAを着実に継承しつつ、「無駄のない引き締まったスタイリング」「カマロ史上最も力強いV8エンジン」「軽量かつ高剛性のボディ」などで着実な進化を遂げていると解説した。また、カマロ史上最も高効率な2.0リッター直列4気筒ターボエンジンの搭載も非常に大きな進化点であると語った。
2017年11月に6代目カマロを発売してからの購入者データでは、同社の予想に反して7割以上の購入者が新規ユーザーという嬉しい誤算になったことを明らかにし、さらに「若者のクルマ離れ」が叫ばれる昨今において、30%のオーナーを20代以下の人が占めていることは、同社が進めているアメリカ車の文化振興という面で大きな意義があるとした。また、V8エンジンのイメージが強いカマロだが、時代の要請に応えて新設定した2.0リッター直列4気筒ターボエンジンは、販売比率で6割の購入者から選択されていることも明らかにした。
今回行なわれたフェイスリフトでは車両前後のデザインを変更。さらに1960年代のレースシーンで親しまれていた「Sunoco Blue」をイメージのベースにして、メタリックカラー化を行なって現代的なテイストに仕上げた新色「リバーサイドブルーメタリック」をイメージカラーとして追加。これにより、これまでにカマロが持っていた「アメリカンマッスル」「ポップ」というイメージに、「クールでかっこいい」キャラクターを加えているという。
一新されたフロントマスクでは、バンパー両サイドに新設した開口部から走行風を取り入れ、フロントタイヤ側に通過させていくことで空気抵抗を低減する「エアカーテン」を採用。カマロ SSではボンネット中央に大型エクストラクタースタイルフードを設定して、エンジンルーム内の冷却とエアロダイナミクス向上を両立させている。
パワートレーンでは、V型8気筒エンジンに組み合わせるトランスミッションを8速ATから新開発となる10速ATに変更。ギヤレンジの拡大によって高速巡航時のエンジン回転数を抑制して走りの洗練度を向上。また、クロスレシオ化も図って最適なエンジン回転数が維持できるようにし、あらゆる回転域でパワーとトルクを最適化している。
これに加えてカマロ SSでは「カスタムローンチコントロール」「ラインロック」を標準装備化。若松氏は「(ラインロックによるバーンアウトは)日常では使っていただきたくない装備ではありますが」と前置きしつつ、アメリカンマッスルカーであるカマロの魅力を表現する機能であると語った。また、内装での進化として、カマロ SSにカメラ映像を鏡面に表示する「リアカメラミラー」を採用している。
このほかに若松氏は、フェイスリフトした新しいカマロを同日から11月25日まで渋谷キャストで一般公開し、2019年1月12日~14日に全ディーラーに試乗車を配備した「全国統一デビューフェア」を実施することも紹介している。