プレゼンテーション「新型シトロエン C3発表会」

グループPSAジャパン株式会社 / 技術

新型シトロエン C3発表会

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新型シトロエン C3、国内販売開始|Citroen

プジョー・シトロエン・ジャポンは、3代目になったシトロエン「C3」の販売を開始した。価格は216万円から。

・ベストセラーのフルモデルチェンジ
シトロエン「C3」は2002年の初代デビュー以降、世界累計販売は350万台を超えるベストセラーカーで、シトロエンブランドにおける5台に1台はC3であるという。さらに日本市場では、「その比率は3台あたり1台となり、非常に重要なモデルなのです」と、プジョー・シトロエン・ジャポンマーケティング部商品企画グループマネージャーの関博幸氏は語る。

シトロエンは今回のフルモデルチェンジに際し、C3が属するセグメントのカスタマーが何を望んでいるのかを調査した。その結果、重視されるのは実用性、快適な乗り心地、価格であったが、同時に、守られているという安心感と、個性を主張できるようなユニークなデザイン、いつでも仲間とつながっていたいということが求められていた。

この結果から、3つの開発目標が掲げられた。ひとつは、安全性や快適性を重視する現行モデルのお客様の期待に沿う商品であること。次に、従来シトロエンを検討してもらえなかった方の中でも、トレンドやスタイルに敏感なアクティブなファミリー層にアピールできること。最後は若返りだ。「より多くの若年層をお客様として取り込むことで、ブランドイメージそのものをリフレッシュすることを狙ったのです」と関氏はいう。

そして、全長4メートルを切るコンパクトサイズ、5ドア、家族5人のための十分なスペースと300リッターのトランク容量の確保といった基本要件がまとめら、さらに従来のセグメントの殻を破るためにモダンさやパワフルさ、そしてフレッシュさがこの要件に追加された。

これらを踏まえ、新型C3におけるデザイン、カスタマイゼーション、コンフォート、テクノロジーの4つのキーポイントが挙げられたので、それに沿ってC3を説明していこう。

・C4ピカソやC4カクタス譲りのエクステリアデザイン
C3のデザインで最も目を惹くのはフロントフェイスだ。ミニバン「C4ピカソ」やクロスオーバー「C4カクタス」から取り入れられたスタイリングコードで、2層に配置されたデイタイムライトとヘッドライトが特徴的だ。サイドビューは、ウィンドー周りをブラックアウト処理することで、ルーフカラーとボディカラーのコントラストを引き立てている。ホイールも一部ブラックアウトされ、このコントラストによってタイヤ全体が一層際立っている。

また、C4カクタスで初採用されたエアバンプがリファインされ、標準装備となった。エアバンプは樹脂に空気を封入したブロックから構成されており、外部からの軽微なショックを和らげることができる。関氏は、「乗員が守られていると感じてもらえる装備で、ワンポイントのカラーを与え、機能美だけでなくデザインのアクセントとしている」とコメント。

リアビューは、3Dエフェクトによる奥行き感のあるリアランプやアンダーガード風のバンパーデザインにより、ボディがよりワイドに見えるような印象を醸し出している。

インテリアはシンプルかつモダンで、水平基調のダッシュボードの中央にはタッチスクリーンを配置。このタブレット型のタッチスクリーンは、直感的に使いやすくショートカットボタンにより深い階層まで入らなくて済むようにデザイン。ちなみに使用できる言語は日本語を含めて30種類を内蔵している。

フロントドアのグリップは旅行用のトランクのストラップに着想を得てデザインされた。関氏によると、「シトロエンの遊び心を表現しています。手で握った瞬間に遠くに旅に出たくなる、何かワクワクしてくるものでしょう」と笑う。

・21パターンの組み合わせが可能なボディカラー
C3にはモノトーンと、ルーフカラーをボディカラーと変えられるツートーンバージョンが用意された。ボディカラーは7色、ルーフカラーは3色が設定され、モノトーンバージョンを含め21パターンの組み合わせが可能だ。

さらにインテリアは落ち着いた色調のグレーをベースに、ブリリアントブラックをパネルにあしらったものに加え、レッドアクセントが配されたアーバンレッドタイプも用意され、21パターンの外装色と2つの内装色によって、ユーザーの多彩なニーズに応えている。

・シトロエンのDNA、コンフォート
コンフォートは、ブランド創業時から一貫して追求し続けている、シトロエンのDNAともいえるキーワードだ。サイズアップしたシートとともに、同セグメントで類を見ない極上の乗り心地を表現しているという。また、パワーステアリングも低速でのなめらかな操作性を向上させることで、街中での取り回し性のレベルアップが図られた。さらに静粛性にも注力し、防音処理などを見直すことで、「室内をコクーン、つまり繭玉の中のような快適な空間に仕上げています」と関氏は語る。

快適性向上のために、パノラミックガラスルーフもオプション設定された。先代にあったゼニスウインドウは廃止されたものの、ガラスルーフを装着することで、後席の乗員も前席と同様に明るい日差しを楽しむことができるようになったのだ。その後席のレッグルームは先代よりも22mm拡大し、より快適性が向上した。

・つながるC3
安全性においてはアクティブ セーフティ ブレーキをはじめ、さまざまな運転支援機能を標準装備。制限速度検知などセグメント初となるものも搭載された。さらに後方の死角に入った車両の検知やバックカメラ、スマートキーは上級グレードに標準装備される。

パワートレインは、3年連続インターナショナルエンジンオブザイヤーに輝いた実績を誇る、最高出力110psの1.2リッター3気筒ターボ エンジンを搭載。これにアイシンAWとPSAが共同開発した次世代型6段オートマチック、EAT6が組み合わされる。

そして、冒頭でこのセグメントのカスタマーの要望に、“いつでも仲間とつながっていたい”というものがあったが、それに対してのシトロエンの回答が、世界で初めて標準装備したシトロエンコネクテッドカムだ。ルームミラーの前方に装着されたコネクテッドカムは、ドライブレコーダーとしても機能し、画角は120度、GPSと16ギガバイトのメモリーを内蔵。シャッターを切るだけで、画像やビデオをソーシャルネットワーク上でシェアして楽しむことが可能な機能である。

日本に導入されるC3はエントリーの「フィール」と上級の「シャイン」の2グレード構成だ。そこに加え、200台限定で、初期導入モデルとして「シャイン デビューエディション」が設定される。アクティブセーフティブレーキは装備されない代わりに、17インチ(通常は16インチ)の大径ホイールと、インテリアの一部にテップレザー、人工皮革をあしらったアップグレード仕様だ。ペイントも含めた車両本体価格は226万円で、7月中にデリバリーが開始され、カタログモデルのフィールとシャインは9月以降のデリバリーが予定されている。