プレゼンテーション「新型Audi Q5 プレスカンファレンス」

アウディ ジャパン 株式会社 / 技術

新型Audi Q5 プレスカンファレンス

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フルモデルチェンジした新型アウディQ5、日本上陸|Audi

アウディ ジャパンはフルモデルチェンジしたミッドサイズSUVの「Q5」とスポーツバージョンの「SQ5」を10月2日より販売を開始する。価格はQ5が657万円、SQ5は887万円。

・3グレード2種のエンジン
アウディのSUVラインナップにおける主軸ともいえるのが「Q5」だ。日本に導入されるモデルは3種類で、「Q5 2.0TFSIクワトロ」と同エアサスペンション仕様。そして高性能バージョンの「SQ5」である。

Q5に搭載されるエンジンは、最高出力252ps、最大トルク370Nmを発生する2リッター4気筒ターボエンジンで、先代よりも22ps、20Nmアップしている一方、軽量化したボディの効果もあり、JC08モード燃費は13.9km/ℓと先代よりも11パーセント改善している。

トランスミッションは7段Sトロニックで、これも軽量化されるとともに効率も高められた。低速側のギヤは加速重視の低いレシオを採用。高速側は高めの設定とすることで、エンジン回転数を下げ、燃費向上に貢献している。

SQ5には3リッターV型6気筒ターボエンジンを搭載。これまでのスーパーチャージャーからツインスクロールタイプのターボチャージャーに変更し、最高出力354ps、最大トルク500Nmを発生する。0-100km/h加速は5.4秒という記録ながら、アウディ独自の燃焼方式であるBサイクルを採用することで、JC08モード燃費11.9km/ℓと、先代より10パーセント向上させた。

トランスミッションは8段ティプトロニックを介し、4輪にエンジンパワーが伝達される。

・クワトロシステムが大きく進化
Q5、SQ5ともアウディの進化したクワトロ フルタイム4WDシステムを搭載。Q5ではセルフロッキング センターディファレンシャル タイプではなく、実走行での無駄な駆動抵抗を減らし、効率化を高める新しいクワトロシステムを採用。このシステムは、走行条件に応じて4つのタイヤに理想的にトルクを配分するもので、例えば平坦な直線路など負荷の低い走行では、センターディファレンシャル手前の多板クラッチを切り離し、フロントタイヤのみを駆動。一方で、ワインディングをスポーティに走行するときや、発進、滑りやすい路面においては予測的にクラッチを繋ぐことで、瞬時にリアアクスルに動力を伝達し、安定した走行性能を確保するものだ。

さらに前輪駆動の際は、センターディファレンシャルのみならずリアアクスルのドグクラッチを切り離すことでプロペラシャフトがフリーになるため、さらに走行抵抗が軽減される。これらの結果、燃費を100km走行当たり0.3リッター軽減する効果をもたらしている。

また、オフロードでの本格的な走行用に、新開発のアダプティブエアサスペンションが用意された。アウディ ドライブ セレクト経由で、コンフォートからダイナミックまで7種類のセッティングを選択することが可能で、リフトモードおよびオフロードモードでは、標準より車高が45mm上がり、十分なグランドクリアランスが確保される。

SQ5のクワトロシステムは伝統的なセルフロッキング センターディファレンシャル タイプを採用。一般的な運転状況では、エンジンパワーを前40:後60に配分。標準設定のダンピングコントロール機能付きスポーツサスペンションとの組み合わせで、よりスポーティなハンドリング性能を堪能できるという。また、オプションで、走行速度や切り角に応じてレシオを可変制御するダイナミックステアリングも選択することも可能だ。

・室内とラゲッジが容量アップ
今回のフルモデルチェンジのポイントの一つに軽量化がある。

Q5のボディサイズは、全長4,680mm(先代比+50mm)、全幅1,900mm(同共通)、全高1,665mm(同+5mm)、ホイールベース2,825mm(同+15mm)とサイズアップしながらも、60kgの軽量化に成功。ボンネットやリアテールゲートにアルミ素材を採用したからだ。しかし、強度の必要なセーフティ シェルには熱感成型のスチールを使用するなどしてボディ剛性をアップも果たしている。

空力においてもCd値0.30と、SUVとしては優れた数値を達成した。

今回拡張されたボディサイズの多くは室内とラゲッジスペースに充てられた。室内空間はクラス最大級になったほか、ラゲッジスペースも先代比プラス10リッターとなる550リッター、最大で1,550リッターまで拡大することが可能である。

・アウディらしいデザインと最新の安全支援装備
「逞しくスポーティな造形に生まれ変わったエクステリアは、訓練を積んだアスリートの様に、無駄のない引き締まったボディという印象を与えます」とアウディジャパン代表取締役社長の斎藤徹氏がいうように、最新のアウディのデザイン言語に則り、フロントは水平基調の拡大されたシングルフレームグリルを採用することで、さらに精悍さを強調。サイドビューは後方に向かって緩やかに下がるクーペライクなルーフラインと、ヘッドライトからテールライトまでうねるように流れる力強いショルダーラインが特徴的だ。

インテリアも、エクステリアと同様に水平基調のデザインを採用。空間的なゆとりと快適さを印象づけるデザインを採用するとともに、フロントとリア共に、ヘッドルームやショルダールームが先代よりも拡大。ドアトリムからダッシュボードにかけて包み込むようなラップラウンド造形が広々感を演出している。アウディで多く採用されているバーチャル コックピットやヘッド アップ ディスプレーも選択が可能だ。

装備面では、MMIタッチ ナビゲーション システムを介し、アウディ コネクトによるインターネットからの情報サービスや Wi-Fi スポット機能、スマートフォンインターフェイスなどを標準装備。

また今年から搭載が始まったアウディ コネクト セーフティ サービスも搭載される。これは、アウディSOSコール、オンラインロードサイドアシスタンス、メンテナンスリクエスト、マイカーマネージャーといった4つの機能がもたらされる。

そのほか、他のアウディ同様セーフティ&アシスタンスシステムも充実しており、事前の車両の前後の危険を察知し警告やブレーキをかける最新の運転支援システムを装備。歩行者検知機能を持つ衝突軽減システムであるアウディプレセンスシティや、 アダプティブ クルーズコントロールなどが標準で装備された。

初代Q5は2008年に発表され、日本では翌2009年に発売された。世界的にも大きな成功を収め、2016年までに累計160万台が販売されたという。

Q5はミッドサイズSUVセグメントに属するモデルだが、このセグメントは日本メーカー、輸入車ブランドが積極的に新車導入しており、近年大きく成長している。アウディもSUVセグメントの商品力を強化しており、昨年新型の「Q7」をフルモデルチェンジ、今年は「Q2」を新たに導入。今回新型Q5を投入することにより、斎藤氏は「Q3と合わせて4つの魅力的なSUVをラインナップに持つことになりました」とコメント。

現在アウディジャパンの販売台数は、8月まででマイナス2パーセントという状況だが、これについて斎藤氏は、「好調な車種の供給が遅れていることが原因で、受注台数については昨年をかなり上回るペースで推移しています。これから秋以降、新型Q5の発売や東京モーターショーを追い風にして通年では前年を上回る販売を目指していきます」とQ5に期待をにじませた。

Audi Q5 2.0TFSI quattro|アウディ Q5 2.0TFSIクワトロ
ボディサイズ|全長 4,680 × 全幅 1,900 × 全高 1,665 mm
ホイールベース|2,825 mm
重量|1,820 kg
エンジン│1,984cc 直列4気筒 DOHC インタークーラー付ターボチャージャー
最高出力│185 kW(252 ps)/5,000-6,000 rpm
最大トルク│370 Nm / 1,600-4,500 rpm
トランスミッション│7段AT(Sトロニック)
駆動|4WD
タイヤ|235/60R18
燃費(JC08モード)│13.9 km/ℓ
価格|657万円

Audi Q5 1st edition|アウディ Q5 ファースト エディション
ボディサイズ|全長 4,685 × 全幅 1,900 × 全高 1,665 mm
ホイールベース|2,825 mm
重量|1,820 kg
エンジン│1,984cc 直列4気筒 DOHC インタークーラー付ターボチャージャー
最高出力│185 kW(252 ps)/5,000-6,000 rpm
最大トルク│370 Nm / 1,600-4,500 rpm
トランスミッション│7段AT(Sトロニック)
駆動|4WD
タイヤ|255/45R20
燃費(JC08モード)│13.9 km/ℓ
限定台数|250台
価格|(アイビスホワイト)704万円  (メタリック系カラー)713万円

Audi SQ5|アウディ SQ5
ボディサイズ|全長 4,685 × 全幅 1,900 × 全高 1,635 mm
ホイールベース|2,825 mm
重量|1,930 kg
エンジン│2,994cc V型6気筒 DOHC インタークーラー付ターボチャージャー
最高出力│260 kW(354 ps)/5,400-6,400 rpm
最大トルク│500 Nm / 1,370-4,500 rpm
トランスミッション│8段AT(ティプトロニック)
駆動|4WD
タイヤ(前/後)|255/45R20
燃費(JC08)│11.9 km/ℓ
価格|887万円