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ローソン/初の「食塩不使用カレー」ナチュラルローソンで販売
ローソンは3月3日、ナチュラルローソン店(145店:1月末現在)で、食塩・化学調味料不使用の「玄米のダールカレー(レンズ豆)&ココナッツチキンカレー」(税込550円)を発売した。
味付けや原材料で食塩を使用せずに開発した商品で、さまざまなトップアスリートの食のサポートをしている、フレンチレストラン「KEISUKE MATSUSHIMA」オーナーシェフの松嶋啓介氏に原材料の調達や調理方法などさまざまなアドバイスを受け、1年以上試作を繰り返して完成した。その結果、弱火での煮込み時間を増やすことで、塩味の代わりに食材の持つ本来の旨みを感じられる商品となった。
今回、フランス在住の松嶋シェフの監修を受けたこともあり、フランス産のレンズ豆を原料に使用した。そのため、約1万食限定での発売となる。店舗では2~3週間で販売終了となる見込みだ。
ナチュラルローソンで販売しているカレーメニューの平均価格は530円~550円となっている。今回、松嶋シェフが監修した「食塩不使用」という付加価値を、お客が感じられる価格として、550円という価格設定した。
5月下旬頃発売予定の第2弾「玄米のカシューナッツカレー」は、ナチュラルローソンのほか、首都圏の約2000店舗のローソンでの販売も予定している。今後も発売エリアの拡大を検討している。
<ローソンの減塩の取り組み>
日本人の1日あたりの塩分摂取量は、世界保健機関(WHO)が推奨する世界基準の目標値5.0gの約2 倍の10.1gとなっている。塩分の過剰摂取は、高血圧やがんの発症等のリスクにつながるとされており、厚生労働省が設定した 2020年度の「日本人の食事摂取基準」では、成人1日あたりの平均目標値が従来に比べ0.5g少ない6g未満に引き下げられた。
2020年4月1日から、加工食品の栄養成分表示において「食塩相当量」の表示が完全義務化されたこともあり、食塩不使用カレーを開発したという。
この数年間、調理工程の見直し、だしや食材の旨みの活用、醤油やソースの食塩を減らす工夫などで減塩に取り組んできた。今後もこの「食塩不使用カレー」を皮切りに、多くの減塩商品を提供するという。
<商品発表会はリモート記者会見で実施された>
なお、政府が大規模なイベントの中止を要請したことを受け、商品発表会は3月2日、記者を会場に集めないリモート記者会見形式で実施した。