プレゼンテーション「NTTとトヨタ共同記者会見」

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NTTとトヨタ共同記者会見

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トヨタとNTTが資本提携 「スマートシティ基盤」共同実装、他都市へも展開

トヨタ自動車(愛知県豊田市)とNTT(東京都千代田区)は 3月24日、業務資本提携への合意を発表した。共同でスマートシティ実現のコア基盤となる「スマートシティプラットフォーム」を研究開発、企画、設計・構築・実装し、オペレーションを牽引し運営することが目的。まずは、トヨタ自動車が立ち上げたプロジェクト「Woven City」(ウーブン・シティ/静岡県裾野市東富士エリア)と品川駅前のNTT街区の一部(東京都港区品川エリア)にて実装、その後国内外の他都市へ『連鎖的に』展開を図る構えだ。

提携の概要は以下の通り。

「スマートシティ事業は、今後注力する重要な領域のひとつ」
両社はヒト・クルマ・イエ、また住民・企業・自治体等に係る生活、ビジネスおよびインフラ・公共サービス等のすべての領域への価値提供を行う「スマートシティプラットフォーム」を共同で構築する。

「スマートシティプラットフォーム」の概要は以下の通り。
・住民・企業・自治体等向け価値提供のセキュアな基盤として、スマートシティのデータマネジメントと情報流通、これらに基づくデジタルツイン(まちづくりシミュレーション)とその周辺機能により構成される。

なお、「データマネジメントと情報流通」では、データ収集・蓄積・加工、分析・可視化、サービス利用等のためのインターフェイス機能等を想定。「デジタルツイン(まちづくりシミュレーション)」とは、実在するまちをリアルタイムに仮想空間で再現し、試行結果をフィードバックする機能等で、これに加えてネットワーク、各種デバイス・ハードウェアとの連携、各種サービス・他システム・他プラットフォームとの連携機能等を構築していく予定。
・個々のスマートシティのプラットフォーム、および他のスマートシティのプラットフォームとの連携基盤としてプラットフォーム・オブ・プラットフォームを擁する。

両社は、2017年3月27日に「『コネクティッドカー』向けICT基盤の研究開発に関する協業に合意-スマートモビリティ社会創造に向けて、技術確立を推進-」を公表し、この分野での協業を行ってきた。しかし経営環境の変化に対し、これまで培ってきた事業基盤のさらなる強化に努めるだけでなく、両社のさらなる協力関係構築により、持続的成長を可能とする新しい価値創造に取り組んでいく必要があると判断。

なかでも、先進的技術の活用により、都市や地域の機能やサービスを効率化・高度化し、各種課題の解決を図り、快適性や利便性を含めた新たな価値を創出する「スマートシティ事業」を今後注力する重要な領域の一つと捉え、取り組みを始めている。

トヨタ自動車は、NTTが実施する第三者割当による自己株式の処分により、NTTの普通株式80,775,400株(発行済株式総数に対する所有割合約2.07%)、総額約2,000億円を取得。また、NTTは、トヨタ自動車が実施する第三者割当による自己株式の処分により、トヨタ自動車の普通株式29,730,900 株(発行済株式総数に対する所有割合約0.90%)、総額約 2,000 億円を取得する。

トヨタ「Woven City」、「NTTアノードエナジー」等新たな動き続く
トヨタ自動車は、2020年1月に、2020年末に閉鎖予定のトヨタ自動車東日本株式会社東富士工場(静岡県裾野市)の跡地を利用し、多様なパートナー企業、研究者と連携しながら「Woven City」(ウーブン・シティ)と名付けられた新たな街づくりに向け実証を進めるプロジェクトを公表している。

一方、NTTグループは、都市・まちのさまざまな課題解決に向け、福岡、札幌、横浜や千葉などの自治体や企業等と協業を推進。2018年12月に公表したラスベガス市でのスマートシティの取り組みは、収集された各種データをラスベガス市が所有することとし、最先端の AI、IoT、ICT リソースの総合マネージメント技術を活用し、事件や事故の迅速な検知・分析や予測、最適な ICT リソース管理等を実現。他都市への展開に向けた取り組みを推進している。

また、スマートエネルギー分野で事業を推進するNTTアノードエナジー(東京都千代田区)を2019年6月に設立し、2019年7月には、保有する不動産の利活用でICT技術を活用したスマートなまちづくりを推進するNTTアーバンソリューションズ(東京都千代田区)を設立するなど、スマートシティ実現に向けた事業展開を進めている。

両社は、住民のニーズに応じて進化し続けるスマートシティの実現を目指すとしている。スマートシティビジネスの事業化が可能な長期的かつ継続的な協業関係を構築することを目的とし、今後、スマートシティの競争力向上によるさらなる成長とともに、持続可能な社会の発展を目指す構え。