プレゼンテーション「新型BMW 3シリーズ セダン製品発表記者会見」

ビー・エム・ダブリュー株式会社 / 技術

新型BMW 3シリーズ セダン製品発表記者会見

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ベンチマークであり続ける新型BMW 3シリーズ、駆け抜ける喜びと運転支援を両立

ビー・エム・ダブリューは2019年1月30日、東京都内で記者会見を開催し、新型「BMW 3シリーズ」(G20型)の日本市場導入を発表した。新型3シリーズは同社が掲げる“駆け抜ける喜び”を具現化すべく走行性能を向上させるとともに、日本初導入となる3眼カメラや「8シリーズ」譲りのリバースアシスト機能など先進の運転支援システムを備えている。

 日本市場に導入される新型3シリーズは、「BMW 320i SE」「BMW 320i Standard」「BMW 320i M Sport」「BMW 330i M Sport」の4車種。プレオーダーの受け付けを同日から開始し、全国の正規ディーラーで3月9日より販売を開始する。BMW 320i SEは受注生産扱いで、2019年中旬から発売される予定だ。

 BMW 3シリーズは世界で累計1500万台以上の販売実績を持つスポーツセダン。日本での販売実績は累計販売台数の3%にあたる約50万台程度となるが、「日本はBMWが設定する主要6市場のうちの1つに位置付けられており、7代目となる新型3シリーズの開発にも日本市場の要望が多く取り入れられた」(同社BMWブランド・マネジメント・ディビジョン プロダクト・マーケティング プロダクト・マネジャーの御舘康成氏)とする。

 新型3シリーズは日本市場の要求に応えるべく、運転支援システムの拡充、日本の道路事情に適した専用エンジンを搭載するBMW 320iの設定、そして「プレミアムセダンに乗っているんだと思わせるような」(御舘氏)先進的なデザインの採用を果たした。また、ドライビングプレジャーを重視してきたこれまでの3シリーズに続き、同モデルも運動性能を進化させている。

 運転支援システムでは日本で初導入となる3眼カメラが目を引く。それぞれのカメラは焦点距離別に長距離、中距離、車両周辺と役割が分けられており、Mobileye(モービルアイ)製プロセッサ「Eye Q4」で画像処理される。また、3眼カメラで得られたデータはレーダーによる距離情報と組み合わされ、アクティブクルーズコントロールや車線変更警告、車線逸脱警告、ステアリング&レーンコントロールアシスト、衝突回避被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付)などの運転支援機能を量産グレードで標準装備する。

 また、BMW 8シリーズから導入されたリバースアシスト機能を新型3シリーズにも採用する。同機能は時速35km以下の走行時に有効となり、前進した直近50mのルートを記憶し、自動操舵で同じルートを後退することが可能。この機能は「全幅が1825mmと大型化した新型3シリーズの量産モデルに標準搭載され、日本に多く存在する細道での対向車すれ違いに困った場合などに有効」(御舘氏)とする。

 さらに、インフォテインメント面ではBMWとして初の音声認識機能「BMW インテリジェント・パーソナル・アシスタント」を新型3シリーズに導入する。同機能では、より自然な会話に近い音声で車両操作や運転情報へのアクセス、オペレーターとの通話など適切な機能やサービスを提供する。システムの起動は規定の呼びかけフレーズ「OK、BMW」だけでなく、ドライバーが任意に設定することも可能だ。

新開発のシャシーと熟成したエンジン、新世代のデザインを融合

 走行性能の面では新開発のシャシーが大きく寄与している。新型3シリーズのシャシーは従来比でホイールベースを40mm、トレッドをフロント43mm、リア21mmと拡大するとともに剛性を高めた。このシャシーは前後の重量配分が50:50かつ重心が前モデル比で10mm下がっており、欧州仕様車の設計値で約55kgの軽量化に成功。ダイナミックかつ快適な走りを提供する。

 排気量2l(リットル)直列4気筒ツインターボガソリンエンジン(型式:B48B20B)は、燃料噴射圧力の高圧化、クランクシャフトの軽量化、内部摩擦の抑制などの改良が施された。

 BMW 330i M Sportが搭載するエンジンは、従来モデルと比較してほぼ全ての常用回転域で50Nmのトルク増を実現し、最高出力は190kW(258ps)/5000rpm、最大トルクは400Nm(40.8kgm)/1550~4000rpm。BMW 320iが搭載する、日本の道路事情に合わせ専用で開発されたエンジンでは最高出力135kW(184ps)/5000rpm、最大トルク300Nm (30.6kgm)/1350~4000rpmを発揮する。全モデル後輪駆動で、ワイドレシオ化された電子油圧制御式8速オートマチックトランスミッションが組み合わされる。

 そしてデザイン面では、3シリーズの伝統であるスポーティで精密なプレスラインを継承するとともに、同社のシンボルであるキドニーグリルをより立体的な造形とすることで新世代のデザインコンセプトを提案する。ヘッドライト下部中央に鋭角の切り欠きを入れることで印象的なフロントデザインに仕上げた。また、リアサイドウィンドウ後端の特徴的な形状「ホフマイスターキンク」はCピラーに一体化され、ウィンドウの流線形を強調する伸びやかなスタイリングとした。

 御舘氏は「これまでもBMWは3シリーズにプライドを持って手掛けてきた。新型3シリーズは運動性能やスタイリング、そして先進性の面で、同クラスの車に対しても全く新しいベンチマークとなるだろう」と自信を見せた