プレゼンテーション「新型BMW X7 / 新型BMW 7シリーズ製品発表記者会見」

ビー・エム・ダブリュー株式会社 / 技術

新型BMW X7 / 新型BMW 7シリーズ製品発表記者会見

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ラグジュアリーSUVの極北を見た! BMWの新型車「X7」が日本上陸

BMWは同社SUVラインアップで最上級のモデルとなる「X7」を日本で発売した。1,079万円からと高額なクルマではあるが、広くて上質な室内空間、3列目シート、最先端の運転支援システムなどを兼ね備え、まさにラグジュアリーSUVの極北といった感じだ。

BMWの日本法人であるビー・エム・ダブリューは、ラグジュアリーモデルのラインアップ拡充を進めている。2018年12月には新型「8シリーズ クーペ」、2019年2月には新型「8シリーズ カブリオレ」を発売。6月24日に都内で開いた製品発表記者会見では、最上級SAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)「X7」と同社のフラッグシップモデルである新型「7シリーズ」の日本導入を発表した。

○まるで魔法のじゅうたん? 「X7」の乗り心地

記者会見には、X7のプロダクト・マネージャーを務めるBMWのデクス ビクター・ファン ウネン氏が登壇。BMWがフルサイズのSAVに挑戦するのは今回が初めてだが、X7は同社にとって「非常に重要なモデル」であり、「ラグジュアリーSAVを再定義するモデル」だと語った。

X7のボディサイズは全長5,165mm、全幅2,000mm、全高1,835mm。BMWのクルマとしては過去最大の体格だ。フロントマスクで目を引く大きなキドニーグリルは、BMWのスポーツモデル見られる「横型」ではなく、「縦型」のデザインを採用して屈強な印象を際立たせている。BMWによれば、キドニーグリルから横につなげた細いヘッドライトや、クローム加飾を施したガーニッシュなどにより、ダイナミックかつ圧倒的な存在感を放つエクステリアデザインを追求したという。

3,105mmと長いホイールベース(前輪と後輪の間の幅)のおかげもあり、室内スペースは広大で開放感がある。ウッド、レザー、メタルが組み合わさるインテリアデザインからは、高いクラフトマンシップを感じた。最上級SUVの名にふさわしい高級感だ。

X7は「Xシリーズ」(BMWのSUVラインアップ)で初めて3列目シートを採用した。標準仕様は7人乗りだ。オプションでは、2列目のシートを変更し、独立した1人掛けコンフォートシートが横に2つ並ぶ6人乗り仕様を選ぶこともできる。

もちろん、BMWはX7の走行性能にもこだわり抜いている。

中でも、デクス ビクター・ファン ウネン氏が強調したのが「最上級の快適な乗り心地」だ。これを実現するため、X7は数々の技術を採用している。例えば、路面状況を各ホイールのセンサーが感知し、必要に応じて上下40mmの幅で車高を自動調整する「4輪アダプティブ・エア・サスペンション」や、前方のステレオカメラが常に進行方向の路面状況を捉え、ダンパー調整やロール回避を最適化する「エグゼクティブ・ドライブ・プロ」などだ。これらのシステムによって生み出される滑らかで快適な乗り心地は、まるで「空飛ぶじゅうたん」のようだと同氏は表現する。

エンジンタイプは2種類。「X7 xDrive35d」が搭載する直列6気筒ディーゼルエンジンは、最高出力265ps(195kW)/4,000rpm、最大トルク620Nm/2,000~2,500rpmを発揮し、低回転時からストレスのない加速と安定したクルージングを実現するという。

もう1つは、2019年秋の導入が予定されるX7の最上級グレード「X7 M50i」が搭載するV型8気筒ガソリンエンジンだ。最高出力530ps(390kW)/5,500~6,000rpm、最大トルク750Nm/1,800~4,600rpmを発生するこのエンジンは、停止状態から時速100キロまでをたったの4.7秒で加速する。大きなボディに似合わぬ俊足ぶりだ。

X7には、高速道路での渋滞時、ハンドルから手を離したままクルマを走行させられる「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援システム」が日本初搭載となる。このほか、BMW初の「トラフィック・サイン・アシスト」(速度制限認識)機能など、先進の運転支援システムが充実していることもX7の特徴だ。

発表会でスピーチに立ったビー・エム・ダブリューのペーター・クロンシュナーブル代表取締役社長は、このクルマの出来栄えについて、「SAVに、何かこれ以上必要なものはありますか?」と絶大な自信をのぞかせた。高級感、開放感、快適性を兼ね備えるX7は、かなり高級なクルマではあるものの、ファミリー層を中心に高い関心を集めそうだ。今後のラグジュアリーSUVセグメントを占う意味でも、要注目の1台がいよいよ日本に上陸した。