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【BMW X7/7シリーズ】ラグジュアリークラスを一挙2モデル発表。渋滞時は手離し走行可能
BMWの最上級ラインが大幅に生まれ変わった。最上級ラグジュアリーSAVとしてX7が新たに登場。同時にフラッグシップモデルである7シリーズがマイナーチェンジを受けた。いずれにもBMWならではのラグジュアリーな世界観を追求したデザイン、走行性能、そして最新の先進装備が与えられている。価格(消費税8%込み)は、X7が1079万円から1566万円、7シリーズが1090万円から1560万円。
シリーズ最上級モデルとなるX7は超豪華なSAV
セダンとSAVのフラッグシップが同時にアンベールを受けることとなった今回の発表会。2018年12月にクーペの8シリーズが日本市場に投入され、BMWにおける新しい上級モデルの世界観が提示されたが、今回はそれがさらに拡大されたことになる。
全長5mオーバー、全幅2mという堂々としたサイズがX7の魅力
まずはブランニューモデルであるX7から紹介しよう。威風堂々という言葉がぴったりくるX7だが、そのボディサイズは全長5165x全幅2000x全高1835mmとBMWのなかでも最大級。水平基調のデザインによって寸法以上に大きい塊として周囲に特別な存在感をアピールする。BMWデザインの象徴であるキドニーグリルも縦長の造形でタフなイメージを与える。ホイールサイズも特大だ。スタンダードモデルですら20インチが標準装備で、シリーズ最高峰である「M50i」にはオプションで22インチが用意される。
X7のシート構成は2+3+2の7人乗りまたは2+2+2の6人乗り
3105mmという長大なホイールベースを活用した3列シートを擁するキャビンスペースこそ、X7のハイライトと言えるだろう。
シートは2+3+2の7人乗りをベースに、2列目を独立したコンフォートシートとした2+2+2の6人乗りを用意。広々とした頭上空間と足元スペースによる贅沢な空間を提供する。シートや内張りのしつらえはもちろん最上級のもので、表皮に使われるのは上質なBMW Individualメリノ・レザー。さらにスタート&ストップスイッチやシフトレバーにはクリスタルが採用されている(スタンダード・モデルを除く)。さらに、Bowers&Wilkinsのオーディオシステムやリヤ・シート・エンターテインメント・システム・プロフェッショナル、スカイ・ラウンジ・パノラマ・ガラス・サンルーフといったオプション装備も選択可能だ。
AI技術を活用したBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントや渋滞時にハンドルから手を離すことのできる「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援システム」を搭載
インフォテインメント機能や先進安全装備についても当然ながら最新かつ最高峰の内容となっている。
高速道路での渋滞時にハンドルから手を離すことのできる「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援システム」、時速35km以下での走行時に直近50mの軌跡を記憶し、自動で後退する「リバース・アシスト」、AI技術を活用した音声による車両コントロールが可能な「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」、学習機能付きナビゲーションなどを音声やタッチ操作に加えジェスチャーでもコントロールできる「BMWライブ・コックピット」などなど盛りだくさん。
X7のサスペンションはエアサスが標準装備
メカニズム的な特徴は、全モデルに採用されたエアサスペンション。これは状況に応じて最適な車高を40mm(最大80mm)の範囲で自動的に調整してくれるもの。さらに走行性能と快適性の限界を引き上げる「エグゼクティブ・ドライブ・プロ」がオプションとしてラインアップ。これは、フロントに設置されたカメラが路面の凹凸やカーブの曲率を判断し、アクティブ・スタビライザーをコントロールするというシステムで、ボディの横揺れを効果的に安定させるという。
X7のエンジンは2種類。3L直6ディーゼルターボと4.4LV8ツインターボ
エンジンは2種類で、「xDrive35d」には最高出力265馬力、最大トルク63.2kgmを発生させる3L直6ディーゼルターボを搭載。「M50i」には、M社が手がけた4.4LV8ツインターボエンジンを搭載。こちらの最高出力530馬力となり、0-100km/h加速は4.7秒とよりスポーツ性能を高めたモデルとなっている。
マイナーチェンジを受けた7シリーズ
続いてマイナーチェンジを受けた新型7シリーズについて紹介しよう。改良のアウトラインは、X7の特徴に近しいもので、ラグジュアリーモデルとして足並みを揃えた格好だ。AI技術を活用した「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」やハンズ・オフ機能を含む高度な運転支援システムを備えている。
新型7シリーズの特徴は進化した運転支援技術
新型7シリーズについてプレゼンテーションを行ったBMWブランド・マネジメント・ディビジョン プロダクト・マーケティング・プロダクト・マネージャーの御舘康成氏は、新型7シリーズは車両骨格にカーボンファイバーを用いることにより、3210mmという長大なホイールベースによる広々とした車内空間を確保する一方で、軽さと高剛性を両立したと説明。さらに、採用する3眼カメラを用いる運転支援技術について、「BMWの運転支援システムは、視野角の広い近距離用カメラ、120m程度まで検知する中距離用カメラに加えて300m程度まで検知する長距離用カメラを備えた世界でもユニークな3眼カメラを採用している。これによって、遠方のカーブを含めたスムーズな運転支援と安全性能の向上が提供できる」とその有効性を語った。
威厳を感じさせる迫力あるマスクに7シリーズは進化した
注目すべきはスタイリングの変化。キドニーグリルは従来に比べて40%その面積を拡大、そのグリルと連結するようにヘッドライトを配置し、ボンネットもその厚みを5cm高くデザインすることによって、ラグジュアリーモデルならではの威厳をあらわす印象的なフロントフェイスとなった。リヤデザインにも手が加えられていて、細く水平基調のテールランプをつなぐように、LEDによって発光するガーニッシュが与えられた。
パフォーマンスに関する変更点は、プラグインハイブリッドモデルの「750i/750Li xDrive」の最高出力を82馬力、最大トルクを10.2kgm向上させ、4輪駆動システム「xDrive」を搭載したことがニュース。ガソリンエンジンのスタンダードモデルからディーゼル、PHEV、そしてシリーズの頂点であるV12エンジン搭載の「M760Li xDrive V12 Excellence」まで、幅広いパワートレインを用意するのも新型7シリーズの特徴だ。
2019年後半にも8シリーズグランクーペや3シリーズツーリング、新型1シリーズを導入予定
発表会にて挨拶を行なったビー・エム・ダブリュー株式会社ビーエムダブリューのペーター・クロンシュナーブル代表取締役社長は、日本における輸入車登録台数(2019年1月から5月まで。JAIA調べ)が3.6%のマイナスであったのに対し、BMWは18363台と1.6%のプラス成長であったことを紹介。今後も8シリーズグランクーペ、3シリーズツーリング、1シリーズのフルモデルチェンジなど、魅力的なニューモデルを投入することによって成長を継続すると語った。なお、2014年7月から同社社長として着任したペーター・クロンシュナーブル氏は7月いっぱいでドイツBMW本社への帰任が決まっており、日本について製品に対してハイレベルな品質基準が要求されることや日本ならではの「おもてなし」に感銘を受けたことを思いでとして紹介。最後は日本語による感謝の言葉で挨拶を締めくくった。なお、8月1日からはクリスチャン・ヴィードマン氏が新たに代表取締役社長として就任することが発表されている。