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楽天が驚異のZERO宣言をぶち上げ! 携帯料金のニューノーマルになるか?
楽天モバイルが11月4日にプレスカンファレンスをオンラインで実施し、同社代表取締役会長兼CEOの三木谷浩史氏が「ZERO宣言」の発表を行った。
2020年4月に携帯市場に本格参入した楽天モバイルは、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクに続く4番目のキャリア。同社の基本コンセプトは、「携帯の常識を覆す」というものだ。今回のプレスカンファレンスでは、主に料金プランと手続き面にフォーカスした常識破りの内容となった。
プレスカンファレンスは、高額で複雑な携帯の料金プランについての言及から始まった。三木谷氏は、
・料金が高い
・従量制/追加料金 ・多数のプランと多数のオプション
などの点を挙げ、利用者の中には自分がどんなプランで契約しているのかがわからない人もいるといった問題点を指摘。実際、9月30日から提供している楽天モバイルのプラン「Rakuten UN-LIMIT V」では、5Gの利用を含めたワンプランでサービスを提供している。加えて、料金面も既存3社と比較して71%安い点を強調した。
そして、今回の目玉の1つ「ZERO宣言」の発表だ。なにがゼロなのか? それは、これまでどのキャリアであっても必要なのが常識だった以下の手数料を0円化すること。
・契約事務手数料が0円(通常3,000円程度) ・MNP転出手数料が0円(通常3,000円程度)
しかも、楽天モバイルでは契約解除料(俗に言う解約)も従来どおり0円のため、今回のZERO宣言によって「楽天モバイルに入るのも0円、出るのも0円」になるというわけだ。
その他、すでに0円で提供している5G通信(対応エリアのみ)やアプリ経由での国内通話料も0円が継続される。また、Rakuten UN-LIMIT Vの申し込みで8,000ポイント、同社のスマホ本体を一緒に購入することで最大20,000ポイントが還元されるキャンペーンも11月4日から行われることも同時に発表された。
次に、乗り換えの手間が煩雑であることを挙げた。具体的には乗り換え元と乗り換え先での手続きや携帯ショップでの待ち時間などだ。これを覆すための策が「eKYC」だ。日本初となるeKYCとは、簡単に言うと「AIを活用したスマホで完了できる本人確認」のこと。
eKYCは、オンライン契約における本人確認をスマホだけで完結できるもので、同社が提供するアプリ経由で運転免許証と顔を撮影するだけでOK。サービス開始の11月9日時点では、運転免許証のみとなるが、今後はマイナンバーカードでの本人確認にも対応が予定されている(アプリの提供は、11月9日の開始時はAndroid版のみで、iOS版は11月30日からの予定)。
このeKYCとeSIM(スマホ内蔵型SIM)を組み合わせることで、即日開通ができることも強調。eSIMは物理カードではないため、契約手続き後にSIMカードの到着を待つ必要がなく (通常、SIM配送は2~7日間かかる)、本人確認完了=開通となるというわけだ。
eSIMに対応しているスマホはすでに市場に出回っており、代表的な機種だとGoogle Pixel 4以降、iPhone XR以降などは対応している。
あまりに限定的な5Gエリアや都心部以外の楽天回線エリアの狭さなど、問題がまったくないわけでない楽天モバイルではあるが、今回の発表は現状のスマホ契約の問題点を解消しようとする意気込みが感じられる。1年間は無料でもあるため(先着300万回線限定)、この機会に導入するのも悪くないだろう。