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「なんとなくハイエンド」時代は終了、新AQUOSスマホは「価値あるパフォーマンス」を提供
シャープは11日、「2020年秋冬スマートフォンAQUOS新製品発表会」をオンラインで開催。「AQUOS zero5G basic」「AQUOS sense5G」「AQUOS sense4」「AQUOS sense4 plus」の4機種を発表した。
4製品の詳しいスペックなどは以下の2本の記事も参照してほしい。
●今冬のAQUOSの目玉は、ヌルヌルが高評価の240Hz駆動有機EL搭載「AQUOS zero5G basic」
●ミドルクラスの定番再び! 今年の「AQUOS sense」は5G対応モデルも
ハイエンドでなくても、エンタメ性能は不可欠
ちょうどいいところを狙った「AQUOS zero5G basic」
製品を説明した同社通信事業本部 パーソナル通信事業部長 小林 繁氏は、スマートフォン事業を取り巻く現状を紹介。その中で大きな値引きを前提にした販売方式、そしてそれにともなう「なんとなくハイエンドスマホ」をユーザーが選択する時代が終焉したと語る。もちろんその現状でも、明確な目的があってハイエンド性能を求めるユーザー向けの「こだわりフラグシップ」も提供しているが、割合的にはミドルクラスの「価値あるパフォーマンス」が大きく増している。ここをターゲットとして力を入れて開発したのが、今回の4製品であるとアピールした。
その中でも、「AQUOS zero5G basic」はハイエンドではないものの、ゲームや映像など、エンタメ性能に力を入れたモデルとなる。従来ハイエンド端末を購入していたユーザーのうち、毎日ゲームをするのが51%、次回購入時に価格と性能のバランスを重視するのが65%というのが同社の調査結果。そうした3、4年前のハイエンドスマホのユーザーでも大きな進歩を感じられるように設計されている。
具体的には4倍速240Hz駆動の自社製有機ELパネルの搭載と同じく4倍速タッチ検出によるスムーズなゲームプレイの実現、Snapdragon 765 5Gと独自の放熱設計による安定したパフォーマンス、カメラについても広角+超広角+光学3倍の3眼構成に加え、ナイトモードにも新たに対応、さらに画面内指紋センサーも搭載するなど、ハイエンドスマホに迫る性能を持っている。
今回も「必要十分」を追求する、新「AQUOS sense」
5Gモデルは「普通の5G」を活用できる工夫
一方の「AQUOS sense」の3モデルについては、シリーズ通算700万台、前年モデル「AQUOS sense3」は300万台というヒットを支えた、「必要十分」をさらに追求している。
AQUOS senseにもついに5G搭載モデルの「AQUOS sense5G」が登場したのだが、同機についてはAR/VRやクラウドゲーミングといった、新体験をもたらす“特別な5G”ではなく、日常生活に役立つ“普通の5G”を活用できるように工夫。特に「レスポンス」「電池持ち」「使いやすさ」を重視したという。
具体的にはSnapdragon 690 5GとUFSストレージの採用で、前年モデルのAQUOS sense3の2.4倍という性能向上を果たしたほか、4570mAhという大容量バッテリー、さらに5G向け料金プランを意識して、家に帰ると自動でテザリング機能がオンになる機能なども搭載された。
こちらもスタンダードモデルと言っても、標準+超広角+光学2倍の3眼構成のカメラなど性能は着実にアップ。もちろん、防水防塵、耐衝撃のアルミ筐体、おサイフケータイ、指紋+顔認証といった基本機能も充実している。2年間で最大2回のOSバージョンアップ保証は今回も提供されており、安心して長く使える点もアピール。新モデルでも定番モデルとしての地位はしっかりキープしそうだ。