プレゼンテーション「glafit GFR-02 製品発表会」

glafit株式会社 / 技術

glafit GFR-02 製品発表会

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DIAMOND SIGNAL

glafitの新型ハイブリッドバイクは専用アプリでスマホと連動、シェア事業者による利用も視野に

電動モビリティ機体を開発し販売する和歌山発ベンチャーのglafit(グラフィット)。2017年に折りたたみ式の電動バイク「ハイブリッドバイク GFR-01」(以下、GFR-01)をクラウドファンディングで発表し、約1億2800万円の資金を集めたことが話題となった。同社はこれまでに約5000台のGFR-01を販売し、約5〜6億円を売り上げた。2020年5月には立ち乗り型の電動バイク「X-SCOOTER LOM」も発表。同じくクラウドファンディングで1億5500万円近くの資金を集めた。

ヒットを記録したGFR-01のリリースから3年。glafitは11月25日、新型モデルの「ハイブリッドバイク GFR-02」(以下、GFR-02)を発表した。価格は18万円(税抜)。コロナ禍で電動バイクや自転車の需要が急増し、パーツが不足したため、発売開始日は未定だという。

GFR-02はGFR-01と同様に、電動バイクと自転車の切り替えができる「ハイブリッドバイク」だ。ユーザーの声を取り入れ、バックミラー、ウインカー、ペダルなど、フレーム以外の全てのパーツを変更し、安全性や利便性を向上した。だが、フレームが旧型と同じため、見た目に大きな変化はない。今回のアップデートで特筆すべきは、正確な残量の可視化ができる新型のバッテリーや、スマートフォンとの接続を可能にする“コネクティッド化”だ。

GFR-02には、パナソニックが提供するクラウド型バッテリーマネジメントシステム「UBMC(Universal Battery Management Cloud)」に適合するための「BMU(Battery Management Unit)」が搭載されている。新規開発した「GSC(glafit Smart Connect)」モジュールにより、機体とスマートフォンの接続を可能とする。

GSCの搭載により、専用アプリで正確なバッテリー残量を確認することができる。今後は走行可能な距離の予測値といったデータも表示できるようにする。

専用アプリでは機体の施錠開錠や電源のオン・オフといった切り替えもできる。将来的にはキーシェアに対応し、GFR-02のシェアリングも可能にする予定だという。

機体のコネクティッド化はシェアリングサービス事業者による利用を見据えたアップデートだ。glafitとしてシェアサービスを展開する予定は今のところない。だが、シェアサービスの事業者がglafitの機体を利用できるよう、今回のアップデートを施したという。

glafitは和歌山市の協力のもと、3月より電動バイクのシェアサービスに関する実証実験を実施。glafit代表取締役社長の鳴海禎造氏は11月25日の記者発表会で「キーシェアにも対応することで、ここ1年ほど各地で実証してきたレンタルやシェアリングを発展させたサービス展開を、将来的には考えています」と話す。

glafitは10月、電動バイクと自転車の切り替えができる「ハイブリッドバイク」が認められたことを発表。自転車モードでは、従来の自転車と同じように、自転車通行可の標示がある歩道や自転車レーンなどを走行することが可能となった。

ただし条件として、機体に新たな機構を導入する必要がある。glafitはその新機構「モビチェン(モビリティカテゴリーチェンジャー)」を開発中で、2021年初夏を目途に販売開始する。鳴海氏は「新機構よりは早い時期にGFR-02を販売開始したい」と説明した。